落橋の西上橋、28日に1年半ぶり開通 士幌
【士幌】2016年の台風10号による豪雨で落橋した西上橋(町道士幌上音更線)が、28日に開通する。通行止めから1年半、橋脚を新しく設置して通行できるようにした。
西上橋は音更川に架かり、士幌地区と西上音更地区を結ぶ主要道路の一つ。大雨が降った16年8月31日以降に通行止めとなり、町民は約1キロ上流の40号橋か、約4キロ下流の士幌新橋を通らなくてはならなかった。地域住民はもちろん、生乳の運搬車やスクールバスも通ることから、影響が出ていた。
被害に遭ったのは全長約200メートルのうち西上音更側の80メートルで、橋桁を支える橋脚が約3メートル沈み、道路も上流側にねじれていた。増水した川を流れる流木などの障害物が橋脚に引っ掛かって水の流れが変わり、地盤がえぐられ橋脚が沈下したとみられる。
復旧工事は平田・ネクサス特定建設工事共同企業体が請け負い、昨年5月に着工。西上音更側の橋脚2本を撤去し、新しいものを建設し、橋桁を架けた。さらに、えぐられた地盤には橋脚を支える基礎としてくいを打った。工事はほぼ完成し、開通までに表面の舗装などを終える。事業費は7億740万円。
開通は28日の正午ごろを予定し、式典などは行わない。町は「町民には長い間苦労をかけて申し訳なかった。施工業者もできるだけ早い方法で工事を進め、無事に完成を迎えることができて良かった」(建設課)としている。(川野遼介)