お姉ちゃんやった! 菜那選手2冠に町民歓喜 幕別PV
【幕別】町出身の高木菜那選手が出場した平昌五輪スピードスケート女子マススタートのパブリックビューイング(PV)が24日、町百年記念ホールで開かれた。菜那、美帆姉妹で金メダルを獲得した団体追い抜きの余韻も冷めやらぬまま迎えた最後のPVは、菜那選手2つ目の金メダルで再び歓喜の渦に包まれた。
会場には高木姉妹の母美佐子さん(55)、兄大輔さん(27)、母方の祖母山口利久さん(88)が駆けつけたほか、母校の南商高関係者、飯田晴義町長、町民ら150人が集まり、熱い声援を送った。
マススタートは平昌五輪から採用された新競技。会場では大輔さんが競技のルール、見どころなどを説明し、「駆け引きがあって見応えがある種目だが、一番危険な競技」と話した。準決勝で佐藤綾乃選手が転倒に巻き込まれると場内がどよめいたが、菜那選手が決勝に進出。巧みなレース運びで1位でゴールすると喜びが会場にあふれた。
大輔さんは「日本中の皆さんの応援がなければ、ここまでの結果は出なかった。皆さんの声が菜那と美帆の力になって、最高の結果になった」と感謝。初めてPVで競技を見守った利久さんは「本当によく頑張りました。帰って来たら『よく頑張ったね』と言ってあげたい」と話した。
飯田町長は「一緒に優勝の瞬間を共有できた。皆さんの盛り上がりも最高でした」と集まった町民に感謝を伝えた。
高木選手と家族ぐるみの付き合いを続ける町内の「竹葉寿司」(札内)の杉山雪男店主(72)は「自分との戦いに勝ち抜いた最高の結果。菜那も美帆も最高に輝いたオリンピックだった」と興奮気味に話し、「感動した」と締めくくった。
今回のマススタートで、2週間にわたった幕別町でのPVは終了。実行委員会の柿崎俊男会長は「夜遅くにもかかわらず、連日大勢の方が来てくれて感謝している。幕別は1968年に町出身の武田美佐江さんがグルノーブル五輪に出場して以来、50年越しで悲願の金メダルに届いた。最高の結果が出て本当にうれしい」と述べた。
幕別町は高木姉妹が帰町した際に報告会などのイベントを行う方向で検討している。日程などは未定。後日発表する。(奥野秀康、石川友史)