チョウザメぬいぐるみ完成 鹿追 年内にも販売
【鹿追】天狗のような顔に付いたぎょろ目やひげ-。町がバイオガス発電施設の余剰熱を活用して飼育し、特産化を進めるチョウザメをキャラクターにしたぬいぐるみが完成した。他の魚とは一線を画す容姿に「気持ち悪い」「いや、よく見るとかわいい」などの反応が出ている。年内にも道の駅しかおいで販売を開始する予定だ。価格は未定。
制作したのは、町在住の人形作家・伊藤明美さん(64)。伊藤さんは「赤ずきん」など絵本に登場するキャラクターのぬいぐるみを作り、子どもたちに人形劇を披露している他、過去にはハンドメイドのカントリードール作品展も開催している。この夏、チョウザメを担当する町商工観光課の鈴木綾さんから「PRグッズを作りたい」と話を持ちかけられ、飼育する環境保全センターを訪れながら自分の目でイメージを膨らませたという。
型紙から手作りしているぬいぐるみは「イルカにならないように」と、突き出た頭をしっかり強調した。また身体の側面には、チョウザメの名前の由来になったというチョウ形の硬いウロコを、リボンやフェルトを使って表現。随所に遊び心を加えながらも、口の下に並ぶ4本ひげなど忠実に特徴を再現した。色はブルーとピンクで、最大1メートルのものを含めて4種類。「ぬいぐるみの温もりを感じてもらえれば。大きさのバリエーションを増やすことも考えている」と伊藤さん。
完成したぬいぐるみを見た吉田弘志町長は「全国的な人気が出ている深海生物のように、『キモかわいい』とアピールできるのではないか」とにっこり。町はチョウ形の硬いウロコを使ったキーホルダーなど、オリジナルグッズの開発を進め、マチのPRを強化することにしている。(小寺泰介)