十勝の農業を世界に紹介 米CNNがガールズ農場を取材
アメリカのニュース専門放送局CNNが5日、帯広市内の十勝ガールズ農場を取材した。日本の農業の新たな可能性を取り上げる狙いで、CNN香港支局のプロデューサー、メリッサ・ハセットさん(34)ら3人が来帯し、市内以平の同農場の畑でトウモロコシの収穫作業などを撮影し、インタビューを行った。
新番組「Cross Roads Japan」の取材。タイトルは「十字路、岐路」を意味し、日本各地で、産業分野の新たな取り組みを紹介する。10月からホームページに掲載される他、12月から30分番組として世界に放送される。今回の取材は番組内で約6分間の放映が予定されている。
この日は午前5時から取材が始まり、農場長の澤居恵利さん(27)らメンバー3人がトウモロコシ「ゴールドラッシュ」やおもちゃかぼちゃを収穫する様子などを撮影。インタビューを受けた澤居さんは「世界的に取り組みを知ってもらえて光栄。規模の小さい畑での農業など、日本と海外の違いにも興味を持ってほしい」と力を込めた。
今回道内での取材は帯広のみで、メリッサさんはガールズ農場を取材対象に選んだ理由について、「日本では少子高齢化や農業の衰退が問題視される中、女性や若者が農業を楽しみ、その魅力を伝えている」と説明。「伝統的な農業とは違う新たな可能性を示すことができたら」と語った。
同農場を運営するアグリファッショングループの橋爪恒雄社長は「取材依頼が来たときは驚いた。十勝の名前が世界に広まり、女性農業者やファームシェアリング農法など、野菜作りの裏にある考え方も発信できたらうれしい」と話している。(長谷川正人)