小麦あればこそ 全国のパン・菓子職人 十勝で産地知る「キャンプ」
道産小麦の普及や製パン・製菓技術の向上を目的にした「北海道小麦キャンプ」が18日、帯広市などを会場に始まった。初日のバスツアーには道内外からパンや菓子の職人が参加し、収穫間近の小麦畑を体感した。
実行委(実行委員長・杉山雅則満寿屋商店社長)の主催。20日まで3日間、パンや菓子の講習会、パネルディスカッションなどを開く。
小麦畑と製粉工場を回るバスツアーには、関東や関西のパン店、菓子店、製粉会社などから約80人が参加した。芽室町内の農研機構北海道農業研究センターで小麦の育種について話を聞いた後、町芽室の農家鳥本孟宏さん(29)の小麦畑を見学。収穫間際まで品質に神経を使うことや、小麦生産のやりがいの話を聞いた。
長野県松本市のパン店店長平川淳さん(36)は「育種など時間がかかって小麦ができていると知った。今は道産小麦は使っていないが、これをきっかけに考えていきたい」と感想を話した。杉山実行委員長は「大手の菓子メーカーも、こだわって道産小麦を使い始めている。十勝の畑で実感をしたことを、それぞれのお客様にも伝えてほしい」と期待していた。(安田義教)