空気乾燥 野火に用心 4、5月に多発
空気が乾燥する春先は、枯れ草や野原などを焼く「野火火災」が発生しやすい季節。十勝管内では3月20日に、帯広市内で今年初の野火が発生した。とかち広域消防局によると、前年より約10日早いとう。けが人はなかったが、強風などで建物に延焼する可能性もあり、同消防局は一層の注意を呼び掛けている。
同消防局によると、この日の野火では、市内西20北5の堤防沿いのり面の枯れ草など約2000平方メートルを焼いた。周辺にごみ焼きの形跡があったという。
管内で昨年1年間に起きた野火26件のうち、春先の4、5月は約9割の23件と大半を占める。いずれも死傷者はなかったものの、近接の建物に燃え移った事例が5件あった。主な出火原因はごみ焼きが11件、たばこ・火入れが3件など。
今年に入って、山口、熊本両県では、野焼き中に火が燃え移るなどして、作業員が死亡する野火も起きている。同消防局は「ごみ焼きやたばこなどの小さな火でも気象条件によってあっという間に燃え広がり、けがをしたり、命を落とすこともある。ごみ焼きやたばこのポイ捨てはしないで」と注意を呼び掛けている。
(高津祐也)