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化繊たわし編みの荒さん 来月ロビー展 本別

「使ってもらえるとうれしい」。たわしを編み続ける荒さん

 【本別】町西美里別の荒ヨシ子さん(91)は、ほぼ毎日、食器洗いなどに使うたわしを編み続けている。4月13日に92歳の誕生日を迎えることもあり、これまで作った一端を紹介しようと、同7日からは町中央公民館でロビー展が企画されている。2000枚を披露する予定で、荒さんは「人に配って、使ってもらうとうれしい」と話し、希望者にはプレゼントする考えだ。

 荒さんは1925(大正14)年、町西美里別生まれ。若いころから編み物に親しみ、「終戦前後は多くの農家で羊を飼っていて、羊毛を紡いで衣類を用意するのが当たり前の時代だった」と振り返る。

 現在も「婦人の友池田友の会」の最古参会員として活動、普段から無駄をなくすよう「生活」を見詰めてきた。たわしは2014年の秋、婦人雑誌「婦人の友」に掲載されているのを見て作るようになった。

 アクリルの毛糸を使い1日に5~10枚、無理のない程度に編む。1枚の製作時間はおよそ15分。大きさは手のひらサイズの直径12センチほどで、さまざまな色の糸を使ったデザイン。少しの洗剤で食器が洗え、コースターやせっけん置きとしての利用も好評だ。

 作ったたわしは当初、すぐに親せきや知り合いに配ってきたが、一緒に住む妹の林敏子さん(85)=本別生活学校主宰=の勧めもあり、「作りだめをしてからはどんどん数が増えてきた」(荒さん)と、現在2000枚を超えている。

 ロビー展最終日の来月13日は、荒さんの92歳の誕生日で、打ち上げを兼ねた誕生会も計画しているという。荒さんは「喜んで使ってもらっているという声を聞くとうれしくて、毎日作っています。色の組み合わせを考えるのも楽しい」と笑顔を見せる。林さんは「化繊のたわしは洗剤も少なくて済み、川も汚さず環境にいいですよ」と話す。(木村仁根)

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