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奎星展 幕別の小室さん第2席 前衛書で「命」表現

第65回奎星展の前衛書部で奎星賞に輝いた小室さんと次女愛華ちゃん。受賞作を前に笑顔を見せる

 前衛書最高峰の「第65回奎星展」(奎星会主催)のA(前衛書)部で、幕別町在住の小室(三浦)聡美さん(31)=奎星会おびひろ所属=が第2席の奎星賞に輝いた。自らが1年ほど前から手掛ける「命」をテーマにした作品で、仕事と育児を両立しながら書にも向かい、8年ぶり2度目となる同賞を得た。

 小室さんは音更町出身。小学生から書道を始め、帯広柏葉高校時代は書道部に所属し、当時顧問の八重柏恵一(冬雷)さん=奎星会おびひろ代表=から指導を受けた。現在は更別村の保健師として働き、3歳と8カ月の2女を育てながら、「やめたいと思ったことがない」と書道も続ける。

 次女愛華(いちか)ちゃんの誕生と祖母の死が同時期に重なり「命の持つ輝きと、はかなさが、自分の中で線香花火のイメージになった」とし、「命」「いのち」の文字を前衛書で表現する創作を続けている。受賞作「いのち」は7月の奎星会おびひろの夏季錬成会(音更)で書き上げた。横2・4尺、縦5尺の紙に、極太の筆の先端を使い、繊細かつ躍動的に仕上げた。

 八重柏代表は「空間構成が巧みで、未来に向かう明るさがある」と評価する。受賞の知らせに「前回一度きりだと思っていたので驚いた。創作に協力してくれる家族や周囲のおかげ」と喜ぶ。結婚、出産を機に感受性が高まり、作品に反映されるようになったといい、「これからも書き続けたい」と話している。

 同展には、前衛書部、臨書部など5部門に約1000点の応募があり、小室さんの作品などの入賞作は10月30日~6日に都内の東京都美術館に展示された。
(原山知寿子)

 この他の十勝関係の入賞者・入選者は次の通り。 
 
◇特選
▽A(前衛書)部=高城静子(帯広)
▽D(小品書)部=浅川和人(幕別)村松典子(同)

◇準特選
▽A部=北田歩(札幌・帯広会員)比企絢子(帯広)
▽D(小品書)部=國枝礼子(帯広)藤田理恵(同)

◇褒賞
▽A部=足立葉子(帯広)
▽C(臨書)部=齊藤美和(帯広)、山本一枝(同)

◇入選
▽A部=岩間弘子(帯広)大友いづみ(同)、大橋麻弥(幕別)加藤理恵(広尾)桑原美樹(大樹)白石弥生(帯広)高橋真奈美(更別)前崎秀子(広尾)片岡勇也(旭川・帯広会員)小林嵩幸(広尾)佐々木義徳、十河実加、渡部梓(以上帯広)
▽C部=酒井清華(帯広)堤公宏(同)千田美喜子(芽室)福地沙雪(音更)
▽D部=小川清篁(帯広)浅川智子(幕別)石丸尚史、納有里子、坂井真由美、作間令子、佐野悦子(以上帯広)嶋崎祐記子(芽室)立浪政子、常永美由紀、中野聖江(以上帯広)新阜正子(幕別)西村健三(芽室)原恵子、松本日菜子、米澤久美子(以上帯広)

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