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十勝初のワイナリー設立めざし始動 池田の農業法人

初出荷用の醸造用ブドウを収穫する林社長、相澤さん、惠田さん(右から)=29日午前10時半、池田町清見で

 【池田】十勝ではまだない民間ワイナリー(ワイン醸造施設)の開設を目指し、十勝ワインのお膝元・池田町で一昨年立ち上がった農業生産法人「Far夢楽縁(ファームらくえん)」(林秀康社長)が、ワイナリー開設に向けた第一歩となる醸造用ブドウの収穫にこぎ着けた。10月初めまでに約1トンの収穫を見込み、町ブドウ・ブドウ酒研究所に出荷する。ワイナリーの開設は5年後を目標とし、開設後は自社利用分と合わせて10ヘクタール規模で栽培する計画だ。

醸造用ブドウ初収穫
 管内では池田町営の十勝ワインが先駆けだが、空知など他地域に比べ、民間ワイナリーの開設やワインツーリズムでリードされている。同法人は十勝でのワイン文化を盛り上げようと2014年、林社長が管内農家と共に設立。町内の観光拠点「十勝まきばの家」に隣接する清見地区の1・5ヘクタールに池田圃(ほ)場を構え、14年と15年に各700本、16年に1000本の「清見」の苗木を植えた。

 定植後、初めての収穫が28日にスタート。今年は14年に植えた700本が対象で、29日には芽室町でワイン造りの構想を進める「Memuroワインヴァレー研究会」の惠田喜歩事務局長(道中小企業家同友会ワイン・ぶどう研究会会員)や、栽培に関心を持つ足寄町の相澤勲さん(同)らも駆け付け作業に励んだ。

 初収穫に臨んだ林社長は「ワイナリー実現に向けた第一歩になった。この取り組みが、十勝でのワイン造りが広がるきっかけになれば」と話した。来年は苗木2000本をさらに増やす計画。白ワイン用のナイヤガラ系品種も現在400本植え、白ブドウ品種の栽培可能性も探っている。当面は同研究所への出荷を続けながら、5年後のワイナリー開設を目指す。(関坂典生)

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  • 初出荷となる醸造用ブドウを収穫する林社長、相澤さん、惠田さん(右から、29日午前10時半、池田町清見で)

    初出荷となる醸造用ブドウを収穫する林社長、相澤さん、惠田さん(右から、29日午前10時半、池田町清見で)

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