秋サケ水揚げ 台風の流木に頭悩ます 大津漁協
【豊頃】十勝管内最大の秋サケ漁獲量のある大津漁協(茅野優組合長)で3日、今年の初水揚げがあった。台風10号の影響で秋サケ定置網漁の網入れは解禁日に行えず、初水揚げとともに3日遅れだったことに加え、十勝川からの流木を避けながら非効率な漁をしなければならない初日に。初日の漁獲で昨年と比べると7割減となり、流木問題の早期解決が必要だと漁業関係者は訴える。
同漁協は豊頃町大津地区と浦幌町厚内地区に計11カ統で定置網漁を行っているが、台風10号の後で河口付近に大量の流木があるため、2日は9カ統の設置にとどまった。
大津漁港では2隻で水揚げした。今季初の船は同日午前8時半ごろに港に戻った。秋サケはクレーンで岸壁の選別台に移されて仕分け、釧路市内の加工会社に運ばれた。浦幌町厚内地区の厚内漁港でも2隻が水揚げした。
初日は大津が20トン、厚内が37トン。両漁港合わせた漁獲は昨年の初日と比べて7割減の57トンだった。浜値は雌(高値)が昨年同日比100円程度高い765円だった。
秋サケ定置網漁の期間は11月20日までだが、同漁協は10月末ごろまでに終える見込み。漁のピークは9月下旬から10月上旬ごろまで。同漁協は「大きさは昨年と同じくらい。川の増水や流木の影響で全部に網を入れられないし、まともに水揚げができていない」とする。漁業関係者は「流木を撤去しながら漁をしている。海岸にも流木が大量にある。早く取り除く手立てをしてほしい」と、国や道など行政の支援を訴える。
(関坂典生)