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50年前の「おおぞら」再現 新得・エコトロッコ鉄道に新車両

国鉄時代に活躍した特急おおぞらを忠実に再現したトロッコと手作りした増田さん

 【新得】狩勝高原エコトロッコ鉄道(松尾為男代表)に新車両が登場した。根室線・狩勝旧線でも活躍した国鉄時代のディーゼル特急キハ80系を再現。来場者は昔の「おおぞら」の運転手気分を味わいながら本物の警笛音を響かせ、爽快に林間コースを走っている。

 キハ80系は、1962年に「おおぞら」の車両として投入された。函館から釧路駅間を滝川経由で活躍し、エコトロッコを営業している旧新内駅でも勇姿が見られたという。鉄道のまち新得町をもう一度盛り上げていこうと、同車両を再現することになった。

 JR北海道釧網本線川湯温泉駅に置いていた軌道自転車を譲り受けたもので、スタッフの増田秀則さんが昨シーズン営業終了後の11月から自宅に持ち帰り、車輪のみを残して約9カ月間をかけて全面改造した力作だ。

 自ら収集した国鉄の資料を参考に塗料などを注文し、「おおぞら」のヘッドマークや車体の色・形を忠実に再現した。さらに、実際の車両が積んでいた警笛も積んでおり、来場者は旅情気分を誘う懐かしい警笛音を自分で鳴らすこともできる。自転車のハンドルと水道管のパイプを溶接してブレーキ弁ハンドルも手作りしている。観光客はもちろん、かつてこの車両に乗っていた管内来場者も増えており「昔を思い出して懐かしい。楽しさが倍増する」と早くも評判を呼んでいるという。

 今後はエンジン搭載の動力車も導入し、アクセルやブレーキを使った運転体験もできるようにする予定。増田さんは「家族連れで楽しんで」と来場を呼び掛けている。

 エコトロッコは、国鉄保線員が移動手段として使っていた軌道自転車を使用。来場者はレールをつなぎ合わせた1周400メートルのコースを2周楽しむことができる。大人700円、3歳~中学生400円。8月中は毎日運行。9月以降は土日祝日。午前9時半~午後4時半。問い合わせは同鉄道(080・1882・3434)へ。
(小寺泰介)


◆狩勝高原エコトロッコ鉄道について
狩勝高原エコトロッコ鉄道-公式ホームページ
狩勝高原エコトロッコ鉄道-公式facebook

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