避難住民 24時間サポート 足寄
停滞する前線による大雨で避難指示が出された足寄町では21日、町の総人口の約1割を占める778世帯1624人が指示の対象となり、500人を超す住民が避難所で一夜を明かす異例の事態となった。続く台風9号の接近で厳戒態勢が続く中、町は慣れない避難生活を送る住民が過ごしやすい環境を整えようと、24時間体制でサポートを続けている。
足寄小学校体育館には中島、栄町地区などの223人が宿泊。布団などは避難者が各自で持ち寄ったほか、避難所でも寝袋や布団を一定程度確保し、貸し出した。避難者は床に敷かれたマットやゴザの上に居場所を確保して避難生活を送り、小原みどりさん(38)=栄町=は「スペースは広くないが、川が氾濫するかもと思いながら家で過ごすよりは良い」と話した。
食事は町給食センターによる炊き出しが行われ、22日は午前7時半からご飯やみそ汁、おひたし、肉団子がふるまわれた。町は食中毒対策で食べ残しを戻す場所を設置するなどし、町福祉課の対馬玲子さん(57)は「赤ちゃんから80代の方まで年齢層も幅広いので、食中毒や感染症に気をつけている」とする。
町は保健師が常駐する「健康相談ブース」も設け、22日午前10時までに21人が利用した。体調不良の避難者用に体育館のステージ横に専用の部屋を確保し、室温の管理も要望を聞いて適宜調整している。
こうした町役場の対応に斉須信子さん(82)=栄町=は「役場の方に良くしてもらっている」とし、栄町の男性(64)も「対応が素晴らしい」と感謝する。同小にはスポーツ新聞やポケットティッシュなどの物資のほか、携帯電話の充電ができる設備も。対応にあたる町教委の根本和也さん(32)は「避難者全員の物資は用意することができないが、譲り合って使ってもらえれば」と話している。
町によると、近年は町内で堤防の越水で住宅に浸水した被害は例がない。台風9号の接近にともない、町は引き続き1624人の住民に避難指示を出しており、大野雅司総務課長は「一時的に水位が下がったものの今後の雨よっては再び上がる恐れがある」と警戒を強めている。
(小縣大輝、中島佑斗)