三英の福田さん リオで卓球台メンテナンス奮闘
【リオデジャネイロ=松村智裕】リオデジャネイロ五輪で、足寄町の「三英TTF(テーブル・テニス・ファクトリー)事業所」(町新町)の福田秋仁さん(46)=生産本部開発課=が卓球台のメンテナンスに連日励んでいる。初の五輪会場に「プレッシャーは大きいが世界的なイベントに参加する喜びがある。選手には万全の状態でプレーしてほしい」と作業に細心の注意を払っている。
「三英」(本社千葉県流山市)の事業所で、同五輪公式用具に採用された卓球台「インフィニティー」を開発、製造した。同社の卓球台が五輪に採用されるのは24年ぶり2度目。福田さんは19日まで滞在する。
本社社員とともに数試合ごとに天板を清掃し、高さや水平の度合いを確認する。天板下に発光ダイオード(LED)を設置し、脚部を照らす五輪特別仕様は福田さんのアイデア。造形の美しい卓球台で快進撃する福原愛選手らのプレーを間近で眺め、「自分がメンテナンスした台で日本選手が活躍してくれるのはうれしい」と笑顔を見せる。
会場のDJ風のアナウンスや陽気な音楽に「リオでの大会という感じがする」。神奈川県出身で中学、高校と卓球部。「まさか、こんな形で五輪会場にいるとは」と苦笑い。「今回の経験を生かし、できるなら東京五輪にも関わりたい。十勝出身の選手がいたら、もっとうれしいですね」と夢を膨らませている。
パラリンピック(9月7~18日)は同事業所の吉澤今朝男執行役員工場長(48)が担当し、8月下旬に現地に入る。(松村智裕)