卓球台メンテナンスでリオ五輪へ 足寄・三英TTFから2人派遣
【足寄】リオデジャネイロ五輪・パラリンピック卓球競技に卓球台が採用された公式プロバイダー「三英」(本社千葉県流山市)の「三英TTF(テーブル・テニス・ファクトリー)事業所」(足寄町新町)の職員2人が、台のメンテナンスのためリオ入りする。「選手が最高の舞台で最高のプレーができるようしっかりサポートしたい」と張り切っている。
吉澤今朝男執行役員工場長(48)と生産本部開発課の福田秋仁さん(46)。2人はリオ五輪仕様の卓球台「インフィニティー」の開発・製作に携わった。
吉澤工場長は、過去に日本で開かれた4回の世界選手権やバルセロナ五輪(1992年)でメンテナンスを担当したベテラン。福田さんは2014年に東京で開かれた世界選手権に関わったが、五輪での本格的なメンテナンスは初めて。
福田さんはリオ五輪担当で、2日に出国し、19日まで滞在する。吉澤さんはパラリンピック担当で、8月下旬に出国する。共に本社のメンテナンス要員とともに現地で作業に当たる。
卓球競技で使われるのは、同事業所製作の計44台。メンテナンス作業は主に試合後に行い、天板や脚部とのつなぎ部分のゆがみなどをチェックする。湿度や寒暖差による天板の反りも想定し、現地にはメジャーや水平器も持ち込む。天板の汚れでボールがイレギュラーバウンドしないよう、天板を磨き上げる作業もある。車いすが使われるパラリンピックでは、床マットのうねりによる台の傾きなどにも気を配る。
吉澤工場長は「最高のステージで仕事ができるのは光栄。最後の1球まで気を引き締めて取り組みたい」と抱負。福田さんは「自分が関わった卓球台を五輪でメンテナンスできるのは誇り。緊張する半面、わくわくした気持ちもある。しっかりと大会を支えたい」と意気込んでいる。(鈴木裕之)
◆株式会社三英について
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