生徒考案ゲームにお年寄り夢中 広尾
【広尾】広尾高校(牧野敏校長、生徒129人)の1年生43人が19、20日、町養護老人ホーム「かもめ」を訪れ、入所者らと交流した。自身の高齢期や高齢化社会について学ぼうと初めて実施し、生徒考案のゲームで、世代の違いを忘れて盛り上がった。
家庭科の授業の一環。高齢者と直接接することで高齢期について、より理解を深めようと実施した。2日間でA、B組それぞれが訪問した。
19日に訪れたB組21人は、約2周間前から「高齢者の手指の運動」を考慮し(1)10個の玉を箱に積んで受け渡すゲーム(2)文字が1つずつ書いてある紙を並べ替え、動物の名前などを当てるゲーム-を考えた。
(2)のゲームでは、最初は遊び方を飲み込めず首をかしげながら挑戦していた入所者も、数回やるに連れて「早く答えよう」と夢中で先を争った。「アルパカ」という回答の問題で「カルパス」と答える珍回答も飛び出すなど、会場は笑顔でいっぱいだった。
同ホーム入所者の菅原弘さん(81)は「楽しくて頭の運動になった。高校生はみんな親切」と上機嫌だった。(2)のゲームを考案した高橋玲菜さん(15)は「楽しんでくれて良かった。問題のアルパカやライチはちょっと難しかったかも。今度はもっとわかりやすい言葉にする」と笑った。
同ホームの厚谷幸則所長は「お年寄りが夢中になる姿に感動した。また来てほしい」と来年以降の継続に期待した。(石原秀樹通信員)