本別産小麦使用のパン職人 生産者と交流
【本別】町産小麦を使ったパンを製造・販売している関東のパン職人が19日、町内の小麦畑を訪れ、生産者と交流した。
訪問したのは、ベーカリーの「チクテベーカリー」(八王子市)と「カネルブレッド」(栃木県那須塩原市)のパン職人計17人。両ベーカリーとも国産小麦のパンにこだわり、本別産小麦も使用している。交流会は小麦生産者とベーカリーの相互理解に取り組む「はるこまベーカリー」(帯広)の栗原民也オーナー(54)が企画した。
この日は、佐藤農場(西美里別、佐藤亘代表)の小麦畑で交流会が開かれ、佐藤さんの他、土蔵信さん、山下正悟さん、小島裕之さんら「チーム本別」と呼ばれる小麦生産者グループのメンバーとその家族、本別産小麦を製粉・販売しているアグリシステム(芽室)の関係者ら約40人が参加した。
「パンになって帰ってきたよ」と書かれたのぼりが用意される中、栗原オーナーが「パン職人として小麦生産者に感謝の気持ちと消費者の『おいしかった』という声を伝えたい。さらに良い小麦を作ってもらいたい」とあいさつ。パン職人から各生産者に感謝の言葉が書かれた額と町産小麦を使ったパンが贈られた。この後、パン職人は小麦畑を見学、生産者や家族らはサンドイッチに調理されたパンを食べた。
チクテベーカリーの北村千里オーナーシェフは「本別産小麦は生地の持ちが良く、味が濃く深みがある。石うすびきなので栄養価も高い」と評価。土蔵さん(50)は「これまでは生産した小麦の行き先が見えなかったが、パンという形になると生産にもやりがいが生まれる。小麦のレベルアップを図りながら、これからもベーカリーと交流を続けていきたい」と話した。(鈴木裕之)