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チーズ職人の足寄・本間さん独立 レベル向上に意欲新た

独立してチーズ工房を始めた本間さん

 【足寄】放牧酪農の「ありがとう牧場」(吉川友二代表、町茂喜登牛)の従業員としてチーズ作りを担当してきた本間幸雄さん(35)が今春独立し、同牧場内で「しあわせチーズ工房」のオーナーとしてチーズ生産を本格化させている。4日にはチーズ関係者の国際組織から優れたチーズ職人の称号「ギルド・デ・フロマジェ」の叙任を受けたばかり。本間さんは「チーズのレベルを上げ、足寄の食文化の向上に貢献したい」とさらなる飛躍を誓っている。

 本間さんは1981年長野県茅野市生まれ。地元の八ヶ岳中央農業実践大学校卒。山梨県の乳製品会社勤務を経て2006年、欧州チーズのような深い味わいを学びたい-と、共働学舎新得農場(宮島望代表)でチーズ作りに励んだ。

 その後、吉川代表に出会い、季節の牧草を食べた牛から搾った放牧牛乳の奥深さを知った。「土地の特徴を生かしたチーズを作りたい」と吉川代表に相談、同牧場が13年に立ち上げた「ありがとう牧場しあわせチーズ工房」でチーズの製造・販売を手掛けてきた。

 工房の立ち上げ当初から、吉川代表とは「3年間は助走期間」と約束していたことから、同牧場のチーズ製造機器などを買い取るために、同牧場に使用料を支払う形で独立することになった。

 現在、ハードタイプの「幸(さち)」、セミハードタイプの「ラクレット」、ソフトタイプの「茂喜登牛」、「大空ヨーグルト」などを製造、「理想に近い味が出せている」という。製品は道の駅あしょろ銀河ホール21の売店で販売している。これまで通り、原乳は「ありがとう牧場」から調達するが、商標は「ありがとう牧場」を削除して新たに「しあわせチーズ工房」として登録、ロゴマークも考案中という。

 4日に受けたチーズ職人の称号「ギルド・デ・フロマジェ」については、「(叙任した)他の人に比べれば何も貢献していない。将来を期待されての賞」と気を引き締める。

 吉川代表は「これから足寄でチーズづくりを目指す人のためにも、ぜひ成功させてほしい」とエールを送る。本間さんは「チーズだけではなく、足寄ならではの食材や人材とコラボしながら、土地の食文化を盛り上げたい」と意欲を見せている。(鈴木裕之)


◆ありがとう牧場について
ありがとう牧場-ホームページ

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