3町13校の卒業生にクッキー 浦幌・高橋農園 「地元に愛着を」
【浦幌】町内でラズベリー栽培と加工品製造を手掛ける「十勝うらほろ高橋農園・マイルビー」(高橋徹代表)は、浦幌、池田、豊頃3町の小・中・高校を来月卒業する児童・生徒全員に、桜の花をかたどった特製ラズベリークッキーをプレゼントする。3町全校への贈呈は今回が初めてで、高橋代表は「地元の製品を通じて古里に愛着を持ってもらいたい」と話している。
同農園のクッキー贈呈は、2013年の浦幌中を皮切りに、14年からは「地域に高校は必要」との思いで池田高を対象に加え、昨年は浦幌の小・中全5校と同高に対して実施。さらに今年は「3町は同じ生活圏の運命共同体。地域の人に支えられてきた恩返しの意味も込めて範囲を広げた」(高橋代表)とし、3町13校の卒業生221人全員に贈ることを決めた。各校の卒業式に合わせて贈呈する予定だ。
クッキーは市販品より一回り大きい直径約7センチでピンク色の桜の形。祝福の言葉とともに地元に誇りを持つことを訴え、「いつかこの里の素晴らしさを私たちと一緒に世界に広めていきましょう」と記したメッセージを添える。
「卒業生が将来を考える一つのきっかけになればうれしい」と高橋代表。将来的には十勝管内で贈呈先を増やすことも検討している。贈呈用の桜の形のクッキーは評判が良かったため、商品化にもつながった。高橋代表は「自分も浦幌で農園を起業した。地元に仕事がなければ仕事をつくってもいい。そうした可能性も感じてもらえれば」と話している。(末次一郎)