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尊親像4体、表情豊か まちマイ豊頃編

尊親像を制作した遠国さん

 二宮尊徳の孫で、豊頃開拓の祖として知られる二宮尊親。町内には、その功績をたたえる複数の尊親像が存在している。それぞれの像はいずれも表情に個性があり、一見、別人にも見える仕上がりになっている。

 町内にある尊親像は、エル夢館に3体(教育長室、図書室内、図書室の外廊下に各1体)、大津小学校に1体の計4体の存在が知られている。いずれも、遠国富徳さん(96)=町豊頃=が2011年から2年がかりで制作したものだ。

 制作のきっかけは、当時の教育長からの依頼。この以前、尊親は町民に開拓の祖として広く知られていながら、その姿をとどめたものがなかった。70歳から陶芸を始めた遠国さんは周囲が驚くほどの腕前で、その才能にほれ込んだ当時の教育長が制作を頼み込んだという。

 遠国さんが制作した尊親像はいずれも陶器製だ。「銅像なら形成した通りの形になりやすい。だが、陶器となれば、焼いてみなければどんな形になるか分からない」。遠国さんが言うように、陶器は焼き上げる過程で形が1割近く縮んでしまうところが難しい。

 尊親像は高さそれぞれ30~50センチ。遠国さんはいずれも表情が同じになるよう、何度も試行錯誤を繰り返したが、そこにはやはり限界も。結果的にそれぞれの像の表情が個性豊かになった。

 表情の違いは、見る側にさまざまな印象を与えてくれる。ぜひ、4体を見比べ、それぞれが持つ味わい深さを感じてみてはいかがだろう。(石田宇郎)


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