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ラーメン店主はイベントのMC まちマイ豊頃編

産業まつりで恒例の「秋あじつかみどり」で、来場者の笑いを誘う司会をやり遂げている相澤さん

 「とよころ産業まつり」のメーンイベントとして広く知られる「秋あじつかみ取り」。挑戦者が水浸しになりながらサケの捕獲を試みる姿が会場を湧かせるが、実はイベントでマイクを握る司会者から目が離せない。挑戦者とサケの一挙一動に目配りしながらの軽快なトークが、来場者の笑いを誘っているからだ。

 この司会者こそ、赤銅ラーメン(豊頃町旭町238)の店主、相澤善幸さん(58)。よく通る声、滑舌のいい口調、リズム感のある話し方。そして、何げない会話の中でも随所に笑いがあふれている。「まるで、落語を聞いているよう」。そんな印象を受ける。

 司会業に無縁だった相澤さんがマイクを持つようになったのは24歳のとき。地元の若者が集まり、茂岩の山の上でモトクロスの大会を開催したいという話が持ち上がった際、観光協会を味方に付けるため「マイクを持つことで一役買って恩を売ろうとした」という。

 以来、ラーメン店主の傍ら、町内のイベントで司会者を務める。さらに、最近はスクールバスの運転手も務め、子供たちから「あいちゃん」の愛称で親しまれている。バスの中でも「オヤジギャグ」で子供たちの笑いを取るところは司会者の経験が生きていそうだ。

 先代から門外不出という自慢の味噌(みそ)を使った「味噌ラーメン」が同店の看板商品だ。妻の篤子さん(58)のお父さんから店を継いで来年で30年、ひたむきに味を守り続けている。「ラーメン屋さんより司会の経験の方が長いんだよね。でも好きなことができるのは、留守の間、店を切り盛りしてくれる妻のおかげ」と笑顔。ラーメン店主、司会者、バス運転手に加え、優しい夫という側面も持ち合わせている。(太田道子)


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