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来場8万人駐車場で混乱 とかちマルシェ

最終日の6日も大勢の人が詰めかけた会場(JR帯広駅北口。折原徹也撮影)

 JR帯広駅前で4~6日に開かれた食のイベント「とかちマルシェ」は過去最高の約8万人(主催者発表)が来場し、にぎわいをみせた。会場内の運営は円滑だったが、駐車場の課題が浮き彫りになった。マルシェ来場者の車で駐車場が混乱した周辺商業施設の関係者からは、「営業妨害だ」との怒りの声も出ている。

 マルシェは、とかちマルシェ推進協議会と十勝フェスタ実行委員会の主催。今年から規模を拡大、これまで帯広駅北口だけだった会場を南口にも広げ、110店が出店した。昨年の来場者は約2万7000人で、今回は約3倍に増加した。

 主催者は当初、帯広競馬場周辺に臨時駐車場を設けシャトルバスでピストン輸送する予定だったが、用地が確保できなかった。そこで、駅周辺市営駐車場の30分無料駐車券を発行、公共交通機関の利用を呼び掛け対応した。

 しかし、とかちプラザでプラザまつりが開かれるなどイベントが重なり、会場周辺商業施設の駐車場は混雑した。

 1600台の無料駐車場がある長崎屋帯広店は5、6の両日とも午前中で満杯に。駐車に最大1時間、駐車場から出るのに同1時間半掛かったという。同店利用客から100件以上の苦情が寄せられ、買い物をあきらめる客も。売上は通常の6割ほどに落ち込み、同店は「営業妨害だ」と憤る。

 昨年のマルシェでも駐車場が満杯となったため、同店は主催者側に臨時駐車場開設や誘導員配置などを申し入れていた。同店の小川英二副店長は「帯広を元気にするイベントに反対する理由はない。昨年以上の来場者が予想されていたのに、臨時駐車場も用意しない考えは理解できない」と訴える。

 帯広信用金庫中央支店駐車場も、終日ほぼ満車状態。駐車場の発券機が偶然故障し、出入り口が開放状態になっていたことも拍車をかけた。主催者は商業施設の苦情を受け、マルシェ会場で周辺施設の迷惑となる駐車をしないよう、繰り返し呼び掛けた。

 とかちマルシェ推進協議会の川田章博会長(帯広商工会議所副会頭)は「想定以上の来場だった。郊外に駐車場を設けてバスでピストン輸送する方法など、今回の反省点を生かし、次につなげたい」と話している。(池谷智仁、長田純一)

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