帯広出身の渡部さんがプロ棋戦初優勝 将棋
23日に群馬県高崎市で行われた「女子将棋YAMADAチャレンジ杯」で、帯広市出身の渡部愛(まな)女流初段(22)=日本女子プロ将棋協会(LPSA)所属=が日本将棋連盟主催のプロ棋戦では初めての優勝を飾った。「次の目標はタイトル挑戦」と意気込んでいる。
渡部女流初段は2009年、LPSAの公認ツアー女子プロとしてデビューし、主にLPSA主催の棋戦に出場。13年からは同連盟主催の棋戦にも本格参戦している。
今年新設された同棋戦には、若手女流棋士15人とアマチュア1人の計16人が参加。5、6月の予選を通過した8人が同日のトーナメントで争った。両対局者に与えられる持ち時間が普段より短く慣れない中、渡部女流初段は各対局とも終盤までもつれ込む激しい戦いを制した。
デビュー以来、順調に勝ち星を重ね、「新人王戦」では男性棋士を破った。タイトル戦の挑戦者を決めるリーグ戦にも常に顔を出すが、タイトル挑戦や棋戦優勝には恵まれていなかった。渡部女流初段は「それまで公式戦4連敗中で落ち込んでいたが、いいきっかけになるかもしれない」と話している。
同日、帯広で行われた日本将棋連盟十勝支部の大会では、同支部会員が動画サイトを見ながら渡部女流初段の活躍を見守った。畳谷高明支部長は「他が対局中だったので大声は出せなかったが、とてもうれしかった。帯広に帰って来た際にはお祝いをしたい」と喜んでいる。(伊藤寛)
◆渡部愛氏について
・渡部 愛(わたなべ まな)-日本女子プロ将棋協会ホームページ