自生のラワンブキ収穫始まる 足寄
【足寄】町螺湾地区に自生するラワンブキの収穫作業が20日に始まった。高さ2メートルを超えるフキを農家が一本一本鎌で刈り取っている。
町特産で北海道遺産に登録されているラワンブキは、螺湾地区に自生しているフキが名称の由来。同地区のみ約1・5ヘクタールで自生している。
町上螺湾229の農業阿部壽美雄さん(59)=らわんグリーン研究グループ代表=が所有する螺湾川沿いの約0・7ヘクタールの土地では、自生のフキが高さ2メートルを超え、太い茎は直径7センチに育った。阿部さんら2人が鎌で刈り取ると、切り口から勢い良く水が出た。
今年は5月の少雨、6月の低温で伸びが悪かったが、同月上旬の雨で急速に成長した分、例年より軟らかいという。クマやシカによる食害もほとんどなく、阿部さんは「原産地の自生ブキは軟らかくて食べるには最高。ぜひ味わって」と話している。
収穫作業は6月いっぱい行われ、約4トンを出荷する計画。同町のラワンブキの収穫は、畑の栽培物が今月上旬に始まり、多くは加工用となるが、自生ブキは収穫後すぐに箱詰めして地方発送する。問い合わせは阿部農場(電話・ファクス兼用0156・29・7267)へ。(鈴木裕之)