新カメラの撮影範囲の広さ確認 電通大飛行ロボット実験
【大樹】電気通信大学情報理工学研究科(東京)の研究チームが4月24日~5月7日の14日間、町多目的航空公園で空撮用飛行ロボットの実験を行った。これまでよりも撮影範囲が広いカメラを搭載し、機能を確認した。
災害時の被害状況把握に役立てる目的で飛行範囲が広い固定翼型と、狭い範囲の情報を集めるパラグライダー型の研究を進めている。2011年から田中一男教授のチームが大樹で実験を重ねており、実用化を目指して機能向上を図ってきた。
大きさは固定翼型が両翼の幅2メートル、パラグライダー型が体長40センチ、幅40センチ、高さ30センチ。市販のラジコンを利用しているため比較的安価に入手でき、実用化すれば広く普及することが期待される。
今回は田中教授と学生の4人が来町。より多くの情報を収集できるよう撮影範囲の広いカメラを搭載し、風が強い悪条件の中で60~70回の飛行実験を行った。パラグライダー型ではこれまでより撮影面積が約9倍になったことを確認、固定翼型では高度を一定に保った飛行に成功した。
実験のリーダーを務めた同大大学院1年の遠藤祐甫さん(22)は「今後は航続距離をさらに伸ばし、人やものを映像から識別できるよう研究を進めたい」と話していたい。(伊藤亮太)