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ドカ雪「もう勘弁」 上札内50、大樹45センチ

歩道の除雪に追われる商店街の店主。沿道には高さ2メートル以上の雪山が(2日午前11時ごろ、大樹町市街で)

 低気圧が急速に発達しながら北上している影響で、十勝地方は1日午後から2日にかけて各地で大雪となった。2日午前11時までの降雪量は中札内村上札内で50センチ、大樹で45センチなど。十勝では2月26日から27日にかけても中・南部を中心に大雪があったばかりで、除雪作業に追われる住民からは「雪はもういらない」との悲鳴が聞かれる。

 帯広測候所は1日夜に中・南部の7市町に大雪警報を発表。警報は2日午前10時45分に解除されたが、同日夕まで十勝全域に風雪や電線などへの着雪、3日まで雪崩に注意を呼び掛けている。また、足寄と陸別に大雪、沿岸4町に波浪注意報を継続している。

 同日午前11時までの降雪量は上札内などの他、帯広空港35センチ、広尾28センチ、陸別27センチなど。帯広は18センチだった。帯広空港では積雪の深さが106センチとなり、統計開始の2006年以降、3月の最深値(これまでは12年3月7日の100センチ)を更新した。

 帯広市は1日深夜から幹線道路の歩道と川西・大正地区の全線で除雪作業を行った。ただ、生活道路と幹線道路については(1)安全な通行が可能と判断(2)降雪後に気温が上がり、融雪効果が期待できる(3)道路脇に積まれた雪で道幅が狭くなっており、さらに雪を寄せると安全性や利便性に影響が出る-として実施しない方針。市道路維持課には2日午前11時までに100件の問い合わせがあった。

 雪の影響で、空の便は1日午後と2日午前の帯広空港発着の計2便が欠航となった他、2日午前中の帯広広発に一部遅れが出た。JRは2日の特急スーパーおおぞら2号が運休となった他、普通列車8本が全区間や部分運休。また、帯広の6校を含む管内15の小・中学校15校が臨時休校の措置を取った。

「雪どけたばかり」
 今回の雪で、大樹町では積雪の深さが123センチ(2日午前11時現在)と管内一に。国道236号の同町市街では、軒を連ねる商店街の店主らが朝から歩道などの雪かきに追われた。

 商店街の沿道には2メートル以上の雪山がずらり。各商店が重機で取り除いたり、人力で崩したりと作業は午前中いっぱい続いた。理容店の小金平美津江さん(60)は「40年近く住んでいるが、この時期に大雪が連続で来るのはめったにない。この前、雪をどけたばかりなのに」と困惑気味。

 前回に続き湿った雪が降り積もり、酒店を営む佐藤政弘さん(73)は「雪はもういらないね」とうんざりした様子だった。

 帯広市内のそば店「長寿庵東店」では、午前7時から従業員6人が手作業で約10台分の駐車場の除雪に追われた。加納優子さん(69)は「湿った雪が重たくて大変。今年はドカ雪が多く、もう勘弁」と溜め息まじり。市内の阿部美恵子さん(76)は「小学生やお年寄りが滑ってけがをしたら大変」と心配し、午前8時頃から自宅前の歩道で黙々と作業した。

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