ゴルフ場、スキー場… ぽかぽか陽気で明暗
十勝地方は23日、各地で4月上旬並みの暖かさになった。24日以降も気温は平年より高めで推移する見込み。ぽかぽか陽気に、オープンを3月に控えるゴルフ場や春物衣料を扱う店などは、一足早い春の到来に期待をかける。一方、スキー場など冬のレジャーの関係者は予想外の暖かさに冷や汗を流している。
帯広測候所によると、23日は上空に暖かい空気が入り込み、晴れて気温が上昇した。最高気温は幕別町糠内で8・3度を記録。その他の地点も広尾8・1度、帯広、足寄、大樹8・0度など、各地で平年に比べ7、8度高かった。
春めいた陽気にゴルフ場関係者の顔もほころぶ。帯広リバーサイドゴルフ場(帯広市西16北3)は例年通り3月21日オープン予定だが、「このまま暖かい日が続けば2、3日早まるのでは。昨年12月の大雪で芝が保温され、状態が良い」(粥川芳尚営業課長)とし、青い芝との再会を待ちわびている。帯広カントリークラブ(芽室町中美生)でも「例年のこの時期に比べ20センチほど積雪が少ない」といい、3月28日予定のオープンが早まる可能性もあるという。
春物衣料の動きにも期待がかかる。藤丸では3月の春物商戦ピークに向け、売り場づくりを強化。26日からの「創業115周年記念 Fカード誕生祭」などの企画を控え、現在は下見の来店客が多いが、「一度暖かくなることで客足によい流れが出ることを期待したい」(川角貴則・婦人服課課長代理)。
一方、暖かさの割を食っているのが冬のレジャー。メムロスキー場(芽室町中美生)では通常通り営業しているが、日中に溶けた表面が夜の間に固まるため、圧雪車で砕くのに手間がかかるという。また、今シーズンは降雪量が少なかったことに加え、今月中旬の強風の影響もあり、一部で土が出ている場所も。「人工降雪機も使いながら、予定の3月15日までコースを維持していきたい」(久保田正光支配人)としている。
幕別町の白銀台スキー場(忠類)、明野ヶ丘スキー場(明野)ともに滑走可能だが、一部コースでは雪を運び入れるなど管理の手間が増している状況だ。
ワカサギ釣りにも一部で影響が出ている。上士幌町は糠平湖上での釣りを、昨年より17日早く3月1日で終了することを決定。その他の釣り場でも管理者が氷の状態を注視している。大樹町晩成のホロカヤントーでは、「日中は暖かいが、夜はしばれるので氷の状態に影響ない」(大樹漁協)とし、例年通り3月中旬まで営業予定。新得町内のサホロ湖は今月28日までの予定で、「週末の営業は氷の状況を見て判断する」(町観光係)としている。
同測候所によると、上空の気温は24日から平年並みに戻る。帯広の予想最高気温は25、26日ともに平年より約2度高い3度。(丹羽恭太、高津祐也、山岡瑠美子)