サイロの詩で合唱曲制作 札幌の男声合唱団
札幌の男声合唱団ホクレングリーンコール(藤井辰美団長)が十勝の児童詩誌「サイロ」(NPO法人小田豊四郎記念基金サイロの会発行)に掲載された子供たちの詩に曲を付け、男声合唱曲集「十勝の四季と共に」を制作した。29日に札幌コンサートホールKitaraで開く創立35周年記念演奏会で初演する。同合唱団は「詩の作者にも聴いてほしい」と詩が選ばれた9人を無料招待する意向で、本人の申し出を受け付けている。
同合唱団はホクレン農業協同組合連合会の職員やOBで組織し、「北海道の歌を歌う」をモットーに活動している。35周年の節目に向け、長年の目標だったオリジナル合唱曲を作ろうと、3年前に実行委員会を組織し準備を進めてきた。
作曲は同合唱団の常任編曲者の兵井秀和さん(岩見沢市)に依頼し、作詞者も道内在住者を探していたところ、創立メンバーで今年3月に亡くなった百田陸雄さん(札幌)が「サイロの詩はどうか」と提案した。
サイロの会(杉森繁樹代表)の快諾を受け、サイロの20、30、40、50周年の各記念誌から実行委員が20編ほどを選んだ。兵井さんがさらに9編に絞って1編ずつに曲を付け、歌詞のない合唱曲「ヴォカリーズ 冬から春へ」を加えた全10曲からなる合唱曲が今年4月に完成した。
1962年から2002年までの作品がそろった9編は四季の順に並べられ、春から翌年の春までを歌う。子供たちの詩の世界観を生かすため、「全体的にテンポが速く、聴かせる曲」(藤井団長)に仕上がった。
藤井団長は「郷土感や風土感が出ている詩を皆さんに紹介したい。十勝でも演奏会を開きたい」と意欲を見せる。杉森代表は「子供たちの詩を選んでいただいて大変うれしい。コンサートの成功を祈っている」と話している。
詩に心当たりのある作者はサイロの会事務局(0155・24・6655)へ。(澤村真理子)
合唱曲に使用された詩の題名と作者、当時の学校と学年、掲載号は次の通り。(敬称略)
▽「私の春」(帯広明星小3年、永池未麗)=1984年4月号
▽「むぎ畑」(音更豊田小4年、中井美智子)=64年10月号
▽「小羊たちは…」(帯広小6年、立花由美子)=76年10月号
▽「かい」(帯広明星小2年、上野真衣子)=84年9月号
▽「秋のにおい」(芽室小5年、道見香奈子)=82年11月号
▽「風」(士幌下居辺小5年、大塚梨絵)=2002年7月号
▽「かあさんとねたよ」(大樹大全小1年、いいのめい子)=62年12月号
▽「雪」(帯広豊成小3年、古川光恵)=73年1月号
▽「ふきのとう」(池田様舞小4年、森正寿)=69年5月号
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