26日に入魂式 鹿追・白蛇姫舞「親蛇」
【鹿追】町白蛇姫舞保存会(山田壮一会長)が自主製作を進めてきた子ども白蛇姫舞用の「親蛇」が間もなく完成する。昨夏から作業を開始し、会員をはじめ、応援団の「白蛇応援隊」のメンバー、一般町民の協力を得ながら仕上げた。残すは頭(かしら)の模様描きと尾の先端の飾り付けだけで、蛇のイメージを決める大事な部分だけに会員たちは細心の注意を払いながら作業を進めている。
子供たちが操る親蛇は、30年以上が経過し、うろこがはがれ、胴の布が破れてつぎはぎだらけと痛みが激しく更新することに。同会の白蛇の自主製作は一昨年の同会40周年を記念して取り組んだ大人用の子蛇に次いで2体目となる。
昨年8月、白蛇応援隊の発足に合わせて親蛇作りがスタート。うろこは長さ10メートルの布に幅2~7センチの大小11種類。竹串に紙や寒冷紗(しゃ)を張り合わせ、ペンキを塗り、金粉をまぶし、縁をブロンズ色で塗って作り、約2000枚を1枚ずつ丁寧に縫い付けてきた。
毎年7月第1土曜日に開催される「白蛇姫まつり」の稽古による中断もあり、時間はかかったが、メープルホールに夜ごと会員らが集まり作業。これまでにうろこの縫い付けを終え、20日には七宝焼でできた目を貼り付け「仕上がりは95%」(山田会長)。残す作業は頭と尾の部分。作業の指揮を執る「棟梁(とうりょう)」の鹿野内健さん(33)が紙粘土などで作られている頭部を念入りに整えている。鹿野内さんは「作業工程が幾つもあるうろこ作りが一番大変だったが、多くの人の応援でここまで来られた」と話す。
前回の子蛇製作時にも頭部の模様描きを担当した藤田磨美さん(32)が今回も担当。模様によって見た目の印象が決まることから、藤田さんは「今ある蛇の頭の模様に加え、本物の蛇の写真も参考にしながらデザインしたい」とスケッチに取り組んでいる。
26日午前11時から、鹿追神社で入魂式を行い、11月3日に町民ホールで開かれる町民文化祭・芸能発表でお披露目する。(大野篤志)
◆白蛇姫舞について
・白蛇姫舞保存会-公式Facebookページ
・あの時の記憶(19)「鹿追・白蛇姫舞誕生」-十勝毎日新聞電子版(2014/06/07)
◆この記事の写真はこちらから購入できます
・26日に入魂式 鹿追・白蛇姫舞「親蛇」-かちまいフォトサービス