白樺学園2年連続の4強逃す 秋季道高校野球
【札幌】第4日は9日、札幌麻生、同円山の両球場で準々決勝を行った。午前10時から行われた第1試合は、白樺学園が押し気味に試合を進めながらも1-5で札幌日大(札幌)に敗れ、2年連続の4強進出を逃した。白樺学園は札幌日大の左腕2投手を相手に七回まで毎回、得点圏に走者を進めたが、押し出し四球の得点のみにとどまった。岡崎遼太朗(2年、札内中出)が先発登板した駒大苫小牧(室蘭)は、滝川西(空知)に7-1で快勝した。(岡部彰広、金野和彦)
(9日)
◇準々決勝
白樺学園
000000100|1
01003100×|5
札幌日大(札幌)
▽三塁打=片岡(札)
▽二塁打=工藤2、川村、加藤(白)
白樺学園はあと1本が出ず、得点機をことごとく逃した。初回、先頭の工藤が初球を左中間二塁打。池田の四球などで一、三塁とし重盗を仕掛けたが、成功せず先制機を逸した。その後も二回2死二塁、三回1死二塁、四回2死三塁、五回2死満塁、六回2死二、三塁と立て続けに得た好機を生かせなかった。七回に1安打2四球で2死満塁から川波の押し出し四球でようやく1点を返したが、試合の流れを取り戻すには至らなかった。
エース中野は二回、四球と犠打、内野ゴロ悪送球で先制を許した。その後は内外角への力のある速球を武器に要所で抑えていたが、味方の援護がないまま迎えた五回に内野安打と片岡の右翼席への2点本塁打などで3失点を喫した。代わった河村は六回に片岡に適時三塁打を浴び0-5とされたが、終盤2イニングを三者凡退と踏ん張った。
あと一本出ず「非常に悔しい」
白樺学園には主導権を取り戻す好機が何度も訪れた。変化球主体の相手左腕2投手を攻略寸前まで追い込んだだけに、悔やまれる敗戦となった。
初回、先頭の工藤哉芽(2年)が左中間フェンスにワンバウンドで到達する二塁打。同校得意の得点パターンとなったが、押し切れなかった。「あと一本が出ていれば逆の展開になっていたのだが。非常に悔しい。選手はいい野球をしてくれた。右(投げ投手)が出てくると予想していたが、対策が甘かった。自分のミス」と大内康至監督は選手をかばった。
先発登板のエース中野祐一郎(2年)も速球を武器に四回まで1失点と踏ん張ったが、五回に片岡奨人(2年)に投げた真ん中高めの直球を、両翼92メートルと狭い麻生球場の右翼席に運ばれた。「コースに投げ分けられれば抑える自信があったが失投。調子が悪くても試合をつくれる投手になりたい」と唇をかんだ。
2人の先輩投手好リード 芽室西中出北照・岡島捕手
8日の2回戦で旭川工に4-1で勝利した北照(小樽)は、2人しかいない1年生レギュラーの一人で芽室町出身の岡島颯(はやて=1年)が、8番捕手で道大会デビュー。先輩の2投手を好リードした。
支部予選準決勝から先発出場し、今大会で初めてレギュラー番号「2」をつけた。河上敬也監督は「正捕手が調子が悪いだけ。まだまだ課題がたくさんある」と決して持ち上げることはないが、強肩を生かしたプレーでチームに貢献してきた。この試合でも四回無死1塁のピンチで二盗を阻止してピンチの芽を摘んだ。
捕球練習の成果も出た。2人の先輩左腕は、ワンバウンドでも相手のバットを振らせる切れのある変化球が持ち味。指導陣の助言を聞き、ピッチングマシンでも鍛え上げた結果、11球のワンバウンド全てをそらさなかった。打撃でも道大会初安打も記録した。
芽室西中では、正捕手として全道制覇と全国出場に貢献。昨秋の道大会で北照の華麗なシートノックを見学して「ここでやってみたい」と親元を離れた。それだけに「一番うれしいのは勝利」と、同校の秋2年ぶりの勝利を喜んだ。
◆高校野球 北海道大会について
・第67回秋季高校野球大会 十勝支部予選-十勝毎日新聞電子版
・第67回秋季高校野球 北海道大会-十勝毎日新聞電子版