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アメリカの音楽博士号取得 ピアニストの市川純子さん

市川さん(前)の博士号取得を祝福する(後列左から)竹中代表と、幼少から市川さんを指導した竹中代表の母喜成子さん、父晟悟さん

 帯広出身のピアニスト市川純子さん(米ニューヨーク在住)が5月、同国の大学などで音楽を教えるために必要な音楽博士号を取得した。市川さんは「学んだことを演奏と教育の両面で生かしたい」と音楽に懸ける思いを新たにしている。

 市川さんは帯広花園小、帯広第四中、帯広柏葉高校卒。4歳から市内の才養音楽教室(西16南5、竹中馨子代表)でピアノを学んだ。東京芸大音楽学部ピアノ科を卒業後、2000年にニューヨーク大学教育学部に留学。03年からマネス音楽大学ピアノ科で学んだ後、ニューヨークを拠点に演奏活動を続けながら、ラットガーズ大学メイソングロス音楽学部博士課程で学んでいた。

 同課程を修了するには、ピアノソロと室内楽のリサイタル、卒業論文に基づいた講義と演奏をする「レクチャーリサイタル」の審査がある。レクチャーリサイタルでは、東京芸大時代に出会い「人間性や音楽の表現の仕方に引かれ、留学のきっかけにもなった」という同国のピアニストで作曲家のセイモア・バーンスタイン氏について論じ、演奏した。

 実技の他、ピアノ音楽の知識を問う筆記試験や口述試験、語学力も求められる。「知っておかなければならない知識の範囲が広過ぎて、無限の感じがした」が、演奏の傍らコツコツと勉強を続け、5月16日に卒業を果たした。同課程を修了した日本人は過去にもほとんどいないという。

 今後は同大で伴奏講師を務めながら、演奏活動も続けるという市川さん。「演奏家としては、勉強したことを生かして深く伝えられる演奏をしたい。教える立場としては、次世代の子供たちが、楽譜の中に隠れている作曲家のメッセージを引き出せるような手伝いができれば」と抱負を語る。(丹羽恭太)

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  • 「より深い音楽を伝えていきたい」と話す市川さん

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