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乾燥続き火災相次ぐ 幕別で林野10ヘクタール焼く

大規模な林野火災から一夜明けた現場。山間部にまで焼け焦げた跡が広がっている(29日午前10時ごろ、金野和彦撮影)

 十勝地方は4月に入って好天で空気が乾燥し、少雨の影響もあって各地で火災が相次いでいる。28日に幕別町忠類で大規模な林野火災が発生し、道有林内の樹木など約10ヘクタール近くを焼いた。このほか27日から29日午前にかけて帯広、芽室、音更で少なくとも計4件の野火が発生した。いずれも人畜被害はなかったものの、14日に芽室で発生した野火では高齢女性が1人亡くなっている。帯広測候所は管内全域で乾燥注意報を発令し、屋外での火の取り扱いに注意を呼び掛けている。

 幕別町忠類中当の新幌内橋付近で28日午後4時10分ごろに発生した林野火災は、強風にあおられて火が山にまで燃え広がり、消火活動が難航。幕別消防署によると、鎮火まで約16時間を要し、焼失面積は10ヘクタール近くに上るとみられる。29日正午現在、帯広署などで出火原因を調べている。

乾燥続き火災相次ぐ 幕別で林野10ヘクタール焼く(28日午後7時ごろ、関根弘貴撮影) 写真2

 29日午前11時25分ごろにも帯広市西18北3の平原大橋付近で野火があり、枯れ草など約750平方メートルを焼いた。

 また、14日に芽室の民家敷地内で発生した野火では、消防隊が約50分後に火を消し止めたが、焼け跡から女性の遺体を発見。帯広署の調べで、女性はごみ焼き中に燃え広がった火に巻き込まれた可能性が高いとみられる。

 十勝管内は好天続きで空気が乾燥している。帯広測候所によると、今月1~28日現在の管内各地の降水量(日平均値合計)は全24地点中、足寄上螺湾、本別、浦幌町留真を除いて平年を下回っている。特に上札内、広尾の降水量は平年の64%で、帯広でも平年の55・6ミリに対して45ミリにとどまっている。

 高温少雨の要因としては、高気圧の張り出しに加えて雨をもたらす低気圧の通過が少ないとみられる。帯広では1ミリ以上の雨が今月10日以降降っておらず、同測候所は23日から連続して十勝管内全域に乾燥注意報を発令。29日午前11時の発表では5月1日に曇りのち一時雨だが、大きな崩れはないとみられる。

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  • 幕別忠類で大規模な林野火災が発生し、山間部にまで焦げ跡が広がった(29日午前10時ごろ、金野和彦撮影)

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