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開町告げた「役場跡」碑 まちマイ音更編

国道241号沿い町新通17の畑脇に建つ「音更ほか二村戸長役場跡」の記念碑と由来板。今は訪れる人は少なく、そばの国道は多くの車が走り抜ける

 【音更】国道241号沿いの町新通17(道東自動車道高架の北東側)に、1つの記念碑がひっそりとたたずんでいる。「音更ほか二村戸長役場跡」。かつて明治時代に今の音更町の地域を治めた役場の跡だ。記念碑は先人たちが重ねた歴史を静かに伝えている。

 「音更百年史」(2002年発行)によると、戸長役場は当時、官選の戸長の下で国政委任事務を行う目的で設置されており、道路の修繕などを担った。

 十勝には1878(明治11)年に初めて戸長役場が設けられ、1901年(同34)年には「下帯広外(ほか)十一カ村戸長役場」から、「音更」「然別」「東士狩」の河東郡3カ村が分離する形で「音更外二村戸長役場」が設けられた。

 当時の役場は、記念碑のある場所あたりの山本安太郎の家を仮庁舎とし、初代戸長には大塚伊三郎が着任したという。音更町では、この戸長役場設置の年を開町年としている。

 由来板の監修に当たった音更郷土史研究会の飛岡久会長は「まさに町役場の原点と言える。記念碑が、多くの町民にとって、音更の歴史を感じるとともに、古里を誇りにすることにつながれば」と話している。
(井上朋一)


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