アルプス技研が音更でサツマイモ加工 22日に町産の干し芋発売
【音更】技術者派遣などを手掛けるアルプス技研(神奈川県)は、音更町産のサツマイモを使った新たな特産品づくりに取り組む。町内の道の駅ガーデンスパ十勝川温泉内の「体験工房」を加工場として借り受け、干し芋を製造、22日から町内で販売する。生産から加工まで町内で一貫して手掛けることで付加価値を高め、地域経済の活性化につなげる。
アルプス技研は2024年、系列子会社、JA木野と食関連産業の振興などを目的にした包括連携協定を締結した。協定に基づき、サツマイモ加工に取り組んだ。原料のサツマイモ調達は同JAが協力する。
サツマイモ加工場に3人ほど担当者を配置し、乾燥設備などを導入。町内産の「紅はるか」「シルクスイート」「紅あずま」3品種を使い、11月中旬から試験製造を進めた。
22日から、同道の駅内の「ひなたのマルシェ」とJA木野系のスーパー「ハピオ」で販売する。地元での知名度を高め、将来的には全国に向け売り出したい考えだ。ほかの品種や焼き芋も順次商品化する予定。
8日には関係者約30人を招き、同道の駅で試食会を開いた。アルプス技研の渡辺信之会長は「やっとスタートラインに立てた段階。地域の特産品となるようチャレンジを続けたい」と話す。
気候変動の影響で、主力のブロッコリーなどの生産量が減少する中、町内では同JAなどが23年からサツマイモの試験栽培を進めている。加工品としての販売が選択肢に加わることで、サツマイモの販路拡大や規格外品の有効利用も実現する。
小野信次町長は「サツマイモの生産から加工、販売までサプライチェーンが整うことで、経済の好循環が生まれる。全国で音更を知ってもらう機会にもなる」と期待を示した。
新商品の披露に合わせアルプス技研は音更町に対し、企業版ふるさと納税で1000万円を寄付した。
同社はこれまでも同協定で、同JA特産物センター敷地内に農業生産施設を整備し、ミニトマトを生産している。(月森七海)











