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株式会社盛林商産 代表取締役 齊藤龍太郎氏~2025トップインタビュー

おが粉を通して地域貢献
農業王国十勝を支える木材活用

 製造販売している「おが粉」は、かつて「おがくず」と呼ばれていた木材加工の副産物を有効利用していました。しかし、木工所から排出されるおがくずの量が減少傾向とあり、2000年度からは地域の間伐材を有効活用したおが粉製造をスタートさせました。

 使用するのは、シラカバやカラマツ、トドマツ、ナラの間伐材で、木工利用の価値がなく、未利用品として処理されていたものです。それらを有効活用するのがおが粉であり、弊社では99%十勝の間伐材を原料にしています。

 これらは主に、特殊梱包(こんぽう)材や牛舎での敷料、そしてキノコ栽培の菌床で使われています。出荷先がすべて農業関係ということもあり、食糧基地・十勝の農業を支えていることを常に意識しています。

 このうち4割は特殊梱包材で、主にナガイモを出荷する際に段ボール箱に入れる緩衝材として使われています。商品を傷つけることなく、適度な保湿と水分調整が可能なおが粉の需要はナガイモ人気と共に伸びています。

 敷料の出荷先は十勝管内外の肉牛生産農家が中心。牛の健康に関わることから、依頼主の希望に応える品質の創意工夫が求められます。

安定供給に向け基盤強化と挑戦
 昨今の物価高騰は原料代や資材代、機械修繕費など大きな影響を受けています。昨年はそうした境遇の中で、安定供給と基盤強化に努める一年となりました。運搬車両の増車や従業員の増員、2交代制勤務の導入などでお客さまのニーズに応えてきました。

 そうした中、新しい試みもスタートしています。例えば、キノコ菌床用おが粉は道外大手企業からも引き合いがあり、共同で研究・実験を重ねています。また、畜産現場では、おが粉とバーク(樹皮を粉砕したもの)を組み合わせた敷料の開発など、新しい製品の提案で生産者のコスト削減に寄与することも目指しています。

 食(農業)が豊かになれば地域も良くなることを信じ、細かいところにも目を向けて事業を展開していきます。

<株式会社盛林商産>
帯広市西20条北2丁目27
TEL 0155-34-3298
http://seirinsyousan.com

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