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近ツリ・お食事評価全国1位 第一ホテル(十勝川温泉)吉田総料理長に聞く

<よしだ・しんじ>
 1970年、鹿追町生まれ。鹿追小・中、鹿追高校卒。帯広市内の日本料理店で修業、23歳で十勝川温泉第一ホテルに入社。和食を基本に洋食、中華も手掛ける。2009年から現職。

豊かな十勝産食材にこだわり評価
旬を早く、質で勝負する

 音更町の十勝川温泉第一ホテル(林文昭社長)が、近畿日本ツーリスト(東京)のメールマガジン特集「お食事評価4・5以上の宿」で第1位に選ばれた。全国1874の宿泊施設の頂点という快挙で、バイキング形式の夕食「十勝ビュッフェ」が利用者の支持を集めた。吉田真二総料理長(50)に料理のコンセプトや魅力、今後の展開方向について聞いた。(聞き手・内形勝也、写真・助川かおる)

 -全国1位の感想を。
 お客さまの期待に100%応えるために、何ができるのかを常に考えている。多くのお客さまに評価されたことは本当にうれしい。

 -何が評価されたのか。
 十勝ビュッフェは約50品あるが、品数より質で勝負している。モール温泉で磨いたチーズ「十勝ラクレットモールウォッシュ」、モール温泉を飲ませた「モール豚」、十勝産牛肉にサケ、イクラ、シシャモ、毛ガニ、マツカワガレイ…世界的に見て、こんなに食材が豊かな地域はない。十勝産へのこだわりが評価された。

 地元の八百屋や鮮魚店から分散して食材を仕入れることで、小回りが利くようにしている。旬の食材をどこよりも早く、真っ先に料理に使いたいと思っている。そのために、食材に応じて献立は頻繁に変えている。

十勝ビュッフェで人気が高い「釜めし」

◇釜めし1番人気
 -十勝ビュッフェは「楽しさ」も魅力だ。
 ステーキ、天ぷらは会場で焼いたり、揚げたりして、お客さまの目も楽しませている。1番人気は釜めし。十勝産のコーン、枝豆、鶏肉、アスパラなどの具材を好みで選び、オリジナルの釜めしを味わってもらっている。

 3世代の家族利用も意識し、ボリュームと和洋中のバランスを考えて提供している。約30人の料理人が常日頃から情報共有し、さらに上のサービスを目指している。

 -新型コロナウイルス対策も重要な課題になっている。
 密にならないよう人数を制限し、パーテーションを複数箇所で設置している。お客さまにはマスク着用を促し、不快にならず、安心して食べてもらえるようにしている。

◇日帰りパックも
 -十勝ビュッフェの今後のプランは。
 平日に日帰り入浴パックとして大人6050円で提供。コロナ禍を受けて4月末までは、平日の混雑していない日に限り4400円にしている。今後は料理の出し方にも工夫をしたい。例えば天ぷらとそばがあれば、天ぷらそばにして味わう。刺し身をご飯に載せて海鮮丼にしてもいい。料理の食べさせ方、楽しみ方を増やし、提案したい。

◇食事評価4.5以上の宿ベスト3
1位 十勝川温泉第一ホテル
2位 ホテル日航奈良(奈良県)
3位 東武ホテルグループ 仙台国際ホテル(宮城県)
※ポイントはいずれも4.8(小数点第2位以下は四捨五入)

<「お食事評価4・5以上の宿」>
 近畿日本ツーリストのクラブ会員に配信しているメールマガジンのサイト運営会社が企画。近ツリが扱う施設のうち食事評価の口コミ投稿が可能なプランが対象。2017年10月~20年10月に投稿された食事評価のポイント(最高5点)の合計数値を投稿件数で割り返し、ランキングした。十勝川温泉第一ホテルとホテル日航奈良(奈良県)が「4・82」で並んだが、最高評価の比率で第一ホテルが上回った。3位は4・77の仙台国際ホテル(宮城県)だった。

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