アーチ橋一部が崩落 三股~幌加駅間で 有形文化財第六音更川
【上士幌】旧国鉄士幌線の現存するアーチ橋の一つで、国の登録有形文化財の第六音更川橋梁(きょうりょう)の一部が崩落していることが分かった。橋を所有・管理する町も現場を確認し、事故防止のため周辺を立ち入り禁止にした。町は「危険なので近づかないでほしい」と呼び掛けている。今後、橋撤去の是非など、関係省庁・機関と協議して対応を決める。
同橋は旧幌加駅と旧十勝三股駅の間に位置し、観光客から「崩落しているようだ」という情報が寄せられ、町が16日に一部崩落しているのを確認した。今年5月の段階では橋脚下の崖が削られているのを確認したが、崩落はしていなかった。
崩落したのは旧十勝三股駅寄りの橋脚。もともと崖に橋脚が埋まっている構造で、下部が川の水で削られ、橋脚が河床付近まで落ちたとみられている。
旧士幌線のアーチ橋は観光名所で2001年にはタウシュベツ川橋梁などとともに「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」として北海道遺産に登録されている。
第六音更川橋梁は全長96メートル。七つのアーチで構成する。1938(昭和13)年に建設された。03年1月、登録有形文化財に指定されている。(平田幸嗣)