3号機ロケット打ち上げへ最終リハーサル 大樹
【大樹】町内のベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」(IST、稲川貴大社長)は23日、町浜大樹の実験場で観測ロケット「MOMO(モモ)」3号機の打ち上げを想定した最終リハーサルを行った。燃料の充填(じゅうてん)などエンジン点火以外の工程を全て確認。トラブルはなく、打ち上げ予定の30日(予備日5月1~5日)を前に、おおむね準備は完了した。
30日は午前11時15分~午後0時半を最初の打ち上げ予定時間としているため、この日はISTの社員15人ほどが午前3時すぎから作業を開始。機体を格納庫から出して射場に立て、バルブ開閉のタイミングなどをチェックしながら推進剤のエタノールと液体酸素を充填した。町多目的航空公園内に新たに設置した第2司令所との通信や人の動きも確認した。
今回は、液体酸素がタンクに入った状態で打ち上げを1時間延期した場合を想定。機体に相当な負荷がかかる状態だが、ISTによると、機器類は正常に作動したという。当日同様に人気キャラクター「初音ミク」の声によるカウントダウンも行った。
プロジェクトマネジャーを務める植松千春さん(25)は「前回のリハーサルでの不具合も改善され、問題はない。手応えはばっちりで安心して打ち上げられる」と満足げに語った。
稲川社長(32)は「最終試験はクリアした。現地に来る方には打ち上げの感動を味わってもらえるようにしたい」と話していた。
30日と5月1日は同公園で打ち上げ観覧イベント「スペースフェスタ」(実行委主催)を開く。大型モニターによるパブリックビューイング(PV)や飲食ブース、各種イベントを楽しめる。詳細は町のホームページに掲載している。(松村智裕)