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本別空襲 20回目の企画展

本別空襲を伝える企画展の概要を確認するボランティアガイドのメンバー

資料館で来月末まで
過去の活動振り返る
 
 【本別】1945(昭和20)年7月15日の本別空襲を伝える企画展(町歴史民俗資料館主催)が1日、同館で始まった。同展20回目の今年は、過去19回の取り組みを振り返り、平和の大切さを未来へつなぐ狙い。写真や実物・模型を含めて計262点の貴重な資料が戦争を語っている。

 本別空襲は米軍機の機銃掃射で40人が死亡、被災者1915人、焼失家屋は279戸に上り、北海道空襲としては管内最大の被害となった。企画展は1995年の戦後50年を機にスタートし、多様なテーマで毎年の夏の展示を行ってきた。

 節目の今年は過去の活動を振り返る。出征兵士を見送る本別駅の雑踏、笑顔の特攻隊員、軍馬を追った書物、トーチカなど十勝の戦争跡地を巡るツアーの写真、残された女性の重労働や本別空襲の考察したパネルも並べた。

 実物資料として臨時招集令状(赤紙)、水筒、ゲートル、防空頭巾、お守りや千人針などのほか、新たに不発弾の実物大模型、軍馬補充部で使用された馬具や照明用具を加えた。被弾により穴の開いた「本別座」の鉄柱もあり、本別空襲の激しさをうかがい知ることができる。

 企画展では、同館友の会のメンバーがボランティアガイドを務め、6月28日は展示概要を確認した。ガイドの1人で、本別空襲時に町活込の畑で米軍機1機を目撃したという林敏子さん(86)は「操縦する兵士の顔が分かるほどの近さで、とても怖かった」と振り返る。企画展では戦時中の食べ物を子どもたちに紹介する担当でもあり「当時の雑穀入りのおかゆを試食してもらいたい」と話す。

 8月31日まで。入場無料、月曜休館。問い合わせは町図書館(0156・22・5112)へ。(木村仁根)

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