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プレ宇宙食に挑戦 地場食材ハンバーグで 十勝スロウフード

サンプルを前に挑戦への決意を語る藤田社長

 【清水】十勝スロウフード(藤田惠社長)は、2020年にも使用が予定される「Pre宇宙日本食(プレ宇宙食)」への採用を目指し、地場産食材を使ったハンバーグの開発に挑戦している。宇宙航空研究開発機構(JAXA)に認証申請する前段の作業調整の申し込みを11月末までに行った。十勝の企業の申請品が認証されたケースはまだないという。

 藤田社長は道中小企業家同友会とかち支部などが中心に今夏立ち上げた「とかち宇宙日本食開発研究会」の会長。その前後からセミナーなどを通じ、知識を深めて自社での開発も同時期に着手。エア・ウォーター十勝食品(更別)や帯広地域雇用創出促進協議会「クリサポとかち」の協力で、11月にサンプル品をJAXA側(日本宇宙食事務局)に送付し、申し込んだ。

 試作しているのは、レトルトでのトマトソースのハンバーグだ。宇宙日本食の認証品でまだメニューにないことや、同社の製品がドイツの品評会で金賞を取るなど自慢の逸品であることが理由。牛肉やタマネギ、卵などは十勝産で、他の主要食材も道産を使っている。添加物を加えない形を目指している。

 JAXA側からサンプル品の評価結果が出て、食べやすさや色合いなどは比較的評価が高かったが、パッケージへの食品残さなどの面で改良が必要とされた。藤田社長は「まだスタートラインに立ったばかり。大樹のロケットなど十勝は宇宙と関わりが深い。採用可否は分からないが、食でも存在感を発揮し、大手企業が多い宇宙日本食に十勝の他の中小企業でも参入できる道筋をつくりたい」とする。プレ宇宙食の認証と並行し、商品化して一般販売も目指していく考え。
(佐藤いづみ)

<Pre宇宙日本食>
 JAXAは、特例で賞味期間要求が認証基準(1年半)より短めの8カ月以上などとする基準を10月に発表。国際宇宙ステーションに長期滞在予定の星出彰彦宇宙飛行士向けのもので、新規認証申請も受け付けている。

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