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洗濯、入浴…水求め町外へ 断水続く新得、清水の住民

断水地域の住民らで混雑するコインランドリー(3日、しゃぼん西帯広店で。折原徹也撮影)

 台風10号の影響で断水が続く新得、清水町で住民が風呂や洗濯もままならない生活を強いられる中、帯広市や芽室町など近隣の入浴施設やコインランドリーは連日、大きな袋を抱えて訪れる人たちで混み合っている。5日は鹿追町内でコインランドリーがオープンの予定で、営業時間を延長して対応する。

 「水が出ます。給水、風呂、洗濯、いつでも来てください」。3日午後、新得町佐幌東1線の農業児玉和仁さん(31)宅に町内会の回覧板が回ってきた。地下水を引く家があるため、共用を呼び掛ける伝達だ。

 児玉農場は毎日2回、祖父が車で往復約10分かけての給水を余儀なくされ、器を洗わず節水のため食器にラップを敷いてご飯を食べる。2日は帯広までコインランドリーに行ったが、混んでいる所も多かった。「毎日汚れるオーバーオールの洗濯も2日に1回で我慢するしかないかな」と児玉さん。

 帯広市内のコインランドリーしゃぼん西帯広店(西22南1)には午前7時の開店から午後11時の閉店までひっきりなしに人が訪れており、「駐車場もずっと満車状態。年末年始の繁忙期でも比較にならない」(同店)。新沼公記さん(72)と京子さん(68)夫妻は3日、新得町から車で来店。「芽室のコインランドリーに行くと2時間待ちと言われた。水の怖さも大切さも実感した」とこぼす。清水町の村上佳奈さん(32)も家族の洗濯物を手に訪れ、「2、3日に1回は来なくては。早く復旧してほしい」と話した。

 自宅が床上浸水した日下部節子さん(70)は新得小学校で避難生活を送る。無料開放中の「くったり温泉レイク・イン」に入浴へ行くと、長い列ができていたという。同施設は1日、普段の5倍という約1000人が利用。

 鹿追トリムセンターにも、新得や清水から通常の8倍200人が来館した。

 JA鹿追町(佐藤雅仁組合長)は5日午前10時半にコインランドリーA・COOP(同町新町4)をオープンさせる。もともと酪農従業員らを主な対象に進めていた事業に災害発生が重なった形で、同JAは「困ったときは助け合いたい」とする。断水中は午前6時~深夜0時に営業する。

 4日には新得町営浴場も再開、無料で入ることができる。コインランドリーはAコープ鹿追店(0156・66・2250)、新得町営浴場は役場町民課(0156・64・0528)に問い合わせるとよい。(小寺泰介、中島佑斗)

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