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十勝、にぎわい「復旧」

シルバーウイークで混雑する道東道、札幌方面(17日午前11時45分ごろ、十勝清水IC付近。金野和彦撮影)

観光施設再開、高速道は混雑 秋の連休
 シルバーウイーク初日の17日、台風10号の影響が残る管内だが、道央方面へ行く人たちで都市間バスはほぼ満席、道東道でも交通量が増えている。観光施設は、大きな被害を受けた清水町の十勝千年の森が営業再開、管内他施設でも観光客は戻りつつあり、今後の集客に期待を寄せている。被災自治体には3連休を利用し続々とボランティアが訪れ、早期の復旧を願い汗を流す姿も見られる。

渋滞17キロ バス満席
 5連休だった昨年と違い今年は3連休。加えて、8月末からの台風10号の影響も心配されているが、日本道路交通情報センター(東京)によると、17日午後1時までに占冠-トマム間の上りで17キロ渋滞している。

 帯広-札幌間の都市間バス・ポテトライナーも、3日間は1日10往復ある全便ともほぼ満席状態。帯広駅バスターミナル札幌線予約センターは「問い合わせも多く、常に窓口には列ができている状況。1便当たりほぼ2台体制にしているが、それでも足りない」と説明する。

 一方、宿泊施設などでも、台風直後は多くのキャンセルが出たものの、十勝川温泉の観月苑(音更)では「今日と明日はほぼ満室。台風直後と比べお客様の数も戻り、にぎわっている」と話していた。
(佐藤いづみ、中島佑斗)

広々とした芝生の上で、セグウェイを体験する観光客(17日午前10時50分ごろ、清水町羽帯「千年の森」で。金野和彦撮影)

ガーデンに久々観光客の笑顔 十勝千年の森
 台風の大雨被害で臨時休業していた十勝千年の森(町羽帯南10線)が17日営業を再開した。午前9時半のオープンと同時に続々と観光客が訪れ、穏やかな日差しの下、ガーデン観賞やセグウェイの搭乗体験を楽しんでいた。

 十勝千年の森は約3キロ先の芽室川の氾濫により園内に濁流が流れ込み、小川が増水、複数の橋が崩壊するなどした。幸いメドウ・ガーデンなどメインの庭には大きな被害はなかったが、現在も園路やガーデン内の一部で立ち入りができなくなっている、料金は通常の半額とし、大人500円、子ども250円。

 神奈川県から会社の同僚3人で訪れ、セグウェイの搭乗を楽しんだ篠塚希望さん(34)は「広々として景色も良く、空気もおいしい」と笑顔。ニュースで被害の大きさを知り「応援の意味も込めてきました」と話していた。

 佐藤浩文総支配人は「町に観光客が戻ってくるよう、盛り上げていきたい」と力を込めていた。(高津祐也)

午後からの作業に向けて説明を受けるボランティア(17日午後1時ごろ、町災害ボランティアセンターで。金野和彦撮影)

ボランティアに管内外100人 清水や新得
 台風10号の大雨で被災した清水、新得に多くのボランティアが訪れ、住宅に流入した泥の撤去などに汗を流した。

 清水には札幌や帯広などから73人、新得にも網走や名寄なども含めて30人が駆け付けた。両災害ボランティアセンターによると、午後からはさらに人数が増える可能性もあるという。

 清水では、東京在住で実家が清水町御影にある平岡美緒さん(36)が家の泥の除去作業を手伝った。「ニュースで見る被災地の様子を自分の目で確かめたかった。高齢者がやるには大変な作業で人手が必要だと感じた」と話した。(小寺泰介、高津祐也)

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