JR3橋が流失 特急運休1カ月以上
台風10号による大雨で、JR北海道の大動脈である石勝線と根室線は甚大な被害を受け、運休が続いている。十勝管内では根室線の3つの橋梁(きょうりょう)が流失し、札幌と帯広を結ぶ特急の運行再開には1カ月以上かかる見通しだ。
JRによると河川増水のため、新得駅構内の下新得川橋梁、新得-十勝清水間の第1佐幌川橋梁、十勝清水-羽帯間の清水川橋梁が流失。路盤流失や土砂流出、線路冠水なども相次いでいる。JRは現在も、被害状況の調査を進めている。
この影響を受け、札幌と帯広・釧路を結ぶ特急は運行再開のめどが立っていない。通勤・通学などに利用する根室線の在来線も、釧路-富良野間で運転を見合わせている。
JR広報は「かなりの被害が出ており、特急の運行再開には1カ月以上かかる」としている。在来線については折り返し運転も検討する。現時点では、バスなどによる代行輸送の具体的な動きはない。
列車の発着が途絶えたJR帯広駅では1日午前、払い戻しを求める利用者が窓口に並んだ。6日にJRで札幌へ向かう予定だった市内女性(80)は「自然災害なので仕方がない」と話した。
◆JR北海道「台風10号の影響による当面の運休」について
・8月31日発表の運行見通し(PDF)-JR北海道公式ホームページ
◆防災情報
・電子版特設ページ