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怜央君、東京こそは 十勝からも熱い声援

坂田怜央選手のレース中継に見入るJOYFIT帯広スイミングスクールの後輩ら。前列左から4人目が父の武さん(塩原真撮影)

 「勇気をありがとう」「4年後も挑戦を」-。8日夜に競泳の日本選手権男子100メートル自由形決勝に出場した帯広南町中学校出身の坂田怜央選手(イトマン近大、近畿大3年)は、ブラジル・リオデジャネイロ五輪出場はならなかった。日本代表を懸けた白熱したレースに、十勝の関係者は熱い声援を送り、2020年東京五輪代表に向け期待をつないだ。

 坂田選手が中学生時代まで練習を重ねた帯広市内の「JOYFIT帯広スイミングスクール」では、2階体操場を急きょ応援スペースに。休憩室にあるスタッフ用テレビを持ち込み、普段はDVDを流す大型スクリーンに接続した。坂田選手の父武さん(53)=黒澤病院職員=と、小学4年から高校3年生までの同スクールの選手と保護者、スタッフら約40人が集まった。帯広南町中3年の森真那人さん(15)は「とても格好いい。この舞台に立てることがすごい」と声を弾ませた。

スタートする坂田怜央選手。49秒50の6位でリオ五輪出場はならなかった(大賀章好撮影)

 午後7時半にNHK総合テレビで中継が始まり、スタッフ手作りの応援ボードを手にした子どもたちは「怜央君、頑張れ」「行け、行け」と声をからした。前半はリードを許す展開となった。50メートルのターン後に先行する選手を猛然と追い上げ始めると、応援は最高潮に達したが届かなかった。無念の結果にコーチとして指導した山根始さん(36)は「持ち味をうまく発揮できなかったが、この悔しさをバネにして、4年後の東京五輪を狙ってほしい」とエールを送った。

 帯広三条高3年の鎌田礼さん(18)は、7年ほど坂田選手とスクールで一緒に泳いだ。「勇気をもらった。自分もインターハイで決勝に残れるよう頑張りたい」と目を輝かせた。武さんは応援の機会を設けてくれたスクールに感謝しつつ、「またわくわくさせてほしい」と話した。(北雅貴)

悔しさ乗り越えて 母香里さん
 坂田怜央選手の母香里さん(52)と兄大貴さん(24)は会場で観戦した。

 日本選手権で息子たちの戦いぶりを見守ってきた香里さんは「体調不良からよくここまで頑張ったと思う」とねぎらい、「五輪を決めてくれれば万々歳だったけど、しょうがない。インフルエンザやぎっくり腰など次々と障害に見舞われたのも、神様が与えた試練なのかもしれない。まだ若いのでこの悔しさを乗り越えて頑張ってほしい」とエールを送った。

 昨年、競技を引退し、川崎市で会社員として働いている大貴さんは「泳ぐことも難しい状態だったはず。今できる限界の泳ぎをしてくれた」と健闘をたたえ、「怜央は僕ができなかったことを次々とやってきた。その最終地点としての五輪にぜひ出てほしい」と4年後の夢舞台進出へ期待を寄せた。(松村智裕)

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