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空港で積雪56センチ JR運休、市内で休校

管内観測地点で最も多い56センチの降雪を記録した、とかち帯広空港。駐車場の車は一晩で雪にすっぽりと埋まった(19日午前11時15分、折原徹也撮影)

 急速に発達した低気圧の影響で、十勝地方全域で18日午後から19日午前にかけて大雪に見舞われた。帯広測候所によると、19日午前11時現在で、降り始めからの降雪量が最も多かったのはとかち帯広空港の56センチで、大樹で52センチ、中札内村上札内で51センチと続いた。帯広は27センチだった。大雪の影響で、19日の十勝管内の交通機関に乱れが出ている他、各学校では休校や始業時間を繰り下げるなどした。

 JR北海道は、スーパーおおぞらやスーパーとかち全便を含め、特急列車34本と快速・普通列車174本の計208本を運休した。帯広駅発着の全便が運休するなど、大雪の影響が大きい道東地域は軒並み運行を取りやめた。

帯広発着は全便
 運休した特急は、札幌と帯広・釧路を結ぶスーパーおおぞら全便(12本)やスーパーとかち全便(10本)など34本。快速・普通列車では、富良野-釧路間の根室線(70本)をはじめ、花咲線や釧網線、石北線が始発から運休した。宗谷線は午後から運休した。

 国道は236号の野塚峠、274号の日勝峠が18日夜から通行止め。336号の黄金道路は、日高管内えりも町内で越波のため通行止めに。高規格道路の帯広・広尾自動車道も、芽室帯広インターチェンジ(IC)-忠類大樹IC間が通行できない。道道は912号の豊頃町大津-長節間など3路線4区間で通行止めが続いている。

相次ぐ通行止め
 ネクスコ東日本北海道支社によると、道東自動車道の追分IC-夕張IC間の下り線(帯広方向)は事故のため午前6時35分に通行止めとなったが、同9時50分に解除した。

バスは通常通り
 十勝バス(帯広)と北海道拓殖バス(音更)の路線バスは通常通り運行。帯広と札幌などを結ぶ都市間バスも運行している。

 交通事故による大きな被害は出ていない。帯広署管内で18日午後5時半から19日午前9時半までに発生した物損事故は24件、人身事故は4件。いずれも軽微な事故で、車同士の追突などが多かったという。

 空の便にも影響が出ている。帯広-東京線(羽田)は、日本航空とエア・ドゥが午前中に発着する各1便を運休した。

 十勝管内では小・中学校66校が臨時休校となった。帯広は小・中学校40校全てが休校。新得中は2時間繰り下げて授業を行った。管内高校は町村の10校、特別支援学校は4校がそれぞれ休校した。

警報を注意報に
 帯広測候所は19日午後11時26分、十勝北部(上士幌、新得、鹿追、足寄、陸別)を除く14市町村に18日午後8時24分に発令した大雪警報を注意報に引き下げた。また同日午後3時45分に浦幌、豊頃、大樹、広尾の沿岸部4町に発令した暴風雪警報を解除し、同4町に暴風警報を発令した。

 同測候所によると帯広を含む十勝中南部の天候は19日午後から回復傾向となる。

 一方で、陸別など十勝北部ではオホーツク海側の雪雲が流れ込みやすくなっており、20日明け方にかけて30センチ程度の降雪が予想されている。

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