雪“始動” 帯広21センチ…凍結防止剤や除雪車
低気圧が発達しながら北海道の南を通過した影響で、十勝地方は24日未明から、全域でまとまった降雪に見舞われ、帯広などで今シーズン初の大雪注意報が発令された。帯広測候所によると、同日正午までの積雪が最も多かったのは帯広の21センチで、とかち帯広空港と上士幌町ぬかびら源泉郷が各19センチ。新得が16センチ、上士幌、芽室、本別が各14センチとなった。
正午現在、管内全市町村に大雪注意報が出されている。帯広署によると、正午までに人身事故2件、物損事故は30件発生。市消防本部などによると、市内では午前4時20分ごろ、大通南16でスリップしたとみられる乗用車が対向車線側の沿道にある電信柱にぶつかり、運転していた女性が頭部から出血する軽傷を負って市内の病院に運ばれた。
公共交通機関は道央自動車道の通行止めなどにより、ポテトライナーなどの都市間高速バスで最大40分程度の遅れが生じている。道東道は全線で50キロの速度規制が敷かれ、道央道などと合わせてスリップが原因とみられる事故が起きている。JR、飛行機は通常通り運行・運航している。
同測候所によると雪は夕方までにはやむ見込み。25日は冬型の気圧配置となるが天気は回復傾向で、帯広は晴れ、最高気温3度、最低気温氷点下5度を予想している。(大谷健人)
夜8時に出動
国道を管理する帯広開発建設部は、24日未明から市内の国道に凍結防止剤を初めて散布。帯広市は午前中に、市道の除雪の目安となる降雪量10~15センチを超え、市内全域で今季初めて出動する方針。交通への影響や事故防止のため、午後8時から全266台で除雪を行う。
JR北海道によると、正午までに札幌-帯広・釧路間を結ぶ特急は平常通り運行。とかち帯広空港を発着する飛行機も、午前中は欠航や遅れは出ていない。