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ダイイチ70歳まで雇用 希望者全員が対象

 食品スーパーのダイイチ(帯広)は年内にも、社員、パートの継続雇用年齢を5年引き上げ、70歳まで延長する。健康面に問題がなければ、希望者全員を対象にする考えで、全国的にも先進的な取り組みとなる。少子高齢化で人手不足が続く中、同社は人材確保とベテランの働く意欲の向上を図る考えだ。

 給与などの待遇面も、65歳までの現状から変更しない方針。

 現在、60~65歳の従業員は、嘱託社員で20~30人、パートで約150人。

 同社の定年は社員が60歳で、希望者全員を65歳まで嘱託社員として再雇用する継続雇用制度を採用していた。嘱託社員の継続雇用延長に併せ、パートの定年も70歳とする。

 多くの業種で深刻化している人手不足はスーパー業界も同様。スーパーは土・日曜勤務もあるため、特に子育て世代に敬遠されがちという。

 今回の継続雇用の延長は、社員、パートに安心な雇用環境を提供するとともに、安定したマンパワーの確保を図る狙いもある。65歳以上の新規採用なども視野に入れている。

 同社の鈴木達雄社長は「ベテランが持っている力を生かせる職場環境にしていきたい」と話している。
 厚労省が21日発表した「高齢者の雇用状況集計結果」によると、全国で希望者全員が65歳まで働ける企業は72・5%。

 ただ、希望者全員が70歳以上まで働けるのは4・1%、一定の基準を満たした場合の継続雇用を認める企業を含めても11・6%にとどまっている。

65歳まで雇用 十勝は7割に
 ハローワーク帯広によると、管内で希望者全員が65歳まで働ける企業は74・2%(速報値)となっている。人手不足が続く中、企業にとって人材確保は急務となっている。今後、管内でも雇用年齢引き上げの動きが続きそうだ。(長田純一)

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