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宇宙往還機用エンジン JAXA 「カムイ」で性能実験

【大樹】宇宙航空研究開発機構(JAXA、東京)と北大は16日午前、大樹町多目的航空公園付近の原野で、道産小型ハイブリッドロケット「CAMUI(カムイ)」を使い、宇宙往還機などに使用するエンジン部分の性能実験を行った。JAXAがロケットを外部に委託して実験を行ったのは国内で初めて。NPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC、札幌)が開発した同ロケットは2基打ち上げられ、いずれも成功した。
JAXAは2002年から宇宙輸送機用の複合エンジンを開発。同エンジンはロケット出力の調整や燃料の噴射パターンを変えることで、音速や超音速など4つの異なった運転状態をつくり出す。
今回は離陸から加速までの場面を想定し、マッハ1以下の亜音速の「エジェクタージェット」部分のテスト。全長3・4メートル、重量25キロで、ポリエチレンと液体酸素を組み合わせた燃料のハイブリッドロケットを使用。機体周囲の酸素を取り込み、推力に変えて加速させる空気取り入れ口をロケット後方部分に作り、圧力計を8個設置した。
この日は関係者や一般見学者らが見守る中、午前7時20分ごろと同8時20分ごろに2回打ち上げ。いずれもマッハ0・3(秒速約120メートル)ほどまで加速し、高度約550メートルまで到達した。
終了後に記者会見したJAXA宇宙輸送系推進技術研究開発センター研究領域リーダーの植田修一さんは「得られたデータを有効活用し、今後のエンジン開発につなげたい」とし、カムイについては「使い勝手が良く、今後も同様の環境が必要な実験があれば活用したい」と話した。(北雅貴)

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