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打ち上げ秒読み大気球 地球環境のデータ収集実験 大樹町で宇宙機構 放球、管制準備整う

【大樹】宇宙航空研究開発機構(JAXA)が大樹町で、5月中に大気球を使った実験を初めて実施するのを受け、町多目的航空公園の「大気球指令管制棟」や飛行船格納庫では、関係者らが観測機器の搬入やチェックなどに追われた。準備は予定通り順調に進み、現場では、初実験を待つばかりとなっている。(北雅貴)

同航空公園内北側に新設され、三陸大気球観測所(岩手県大船渡市)から移転作業などが進められていた「大気球指令管制棟」は鉄筋コンクリート4階建てで高さ41メートル。
1階から3階までの一部が吹き抜けになっており、気球につるす観測機器の組み立てや調整などの実験準備が行われる。3階は指令室、4階には受信管制室があり、屋上に設置されているドーム内には、気球からの信号を受信するパラボラアンテナを格納している。
また、同格納庫内から屋外に延長460メートルのレールを整備。格納庫内で風を気にすることなく、気球をある程度膨らませてから、レール上を移動させて打ち上げる「世界的にも珍しい」(JAXA)放球装置を設置した。
実験では地上付近で観測できない紫外線や赤外線などの観測を通じて、天文学や宇宙線物理学の研究に役立てるほか、オゾンホールや酸性雨の直接原因となる物質の採取、測定を行い、地球環境の変化のデータも蓄積する。
第1弾の実験は5月中旬から6月中旬までの1カ月を予定。(1)体積8万立方メートルの大型気球に500キロの大重量機器を搭載し、高度約30キロまで上昇させる(2)同30万立方メートルの大型気球を高度約42キロで飛行させる−実験を行い、同航空公園での気球の放球、管制、回収と一連の作業が問題なくできるかを確認する。本格的実験は、8月20日ごろから約1カ月間の予定。

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