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「宇宙太陽光」伝送実験 機器不具合で中止 大樹 JAXA「来年度以降に」

【大樹】町多目的航空公園で20日から「宇宙太陽光利用システム」のマイクロ波地上エネルギー伝送実験を予定していた宇宙航空研究開発機構(JAXA)は19日午後、マイクロ波を送る装置内の機器の不具合のために実験を中止すると明らかにした。
同システムは巨大集光鏡で集めた宇宙空間の太陽光エネルギーをマイクロ波で地上に送り、電力を得るもので、二酸化炭素を出さないクリーンエネルギーとして注目されている。
JAXAによると、マイクロ波発信装置の周波数が、機器の不具合により、総務省に申請していた数値と異なることを確認、実験の予定期間中に修正が難しいと判断し、見送ることを決めた。
装置は、1996年製で、所有する別の研究機関からJAXAが実験のため借り受けた。周波数の見込み違いの原因についてJAXAでは「機器の経年変化が考えられる」としている。
大樹町役場で取材に応じた実験監督者である高度ミッション研究センターの森雅裕センター長は「クリーンエネルギーとして期待していた人に対して申し訳ない。残念だが、致命的な欠陥でなく、来年度以降にまた大樹町で実施できるよう努力したい」と話していた。(北雅貴)

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