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拓殖バス 引退の希少車両にファン注目

現存するのは1台のみの「180号車」と模型を紹介する中村係長

 北海道拓殖バス(音更町)の保有する希少なバス車両が、全国のファンから注目されている。老朽化のため今年度で引退予定となっているが、バス模型の注文や見学の問い合わせが相次ぐ。今後、引退セレモニーや車両展示などを企画し、地域の新たな観光資源として活用したい考えだ。

 「180号車(C2001号車)」の愛称で呼ばれ、全国で2台しか製造されなかった珍しいタイプだという。三菱ふそう製の車体に、富士重工(現SUBARU)のボディー、三つの扉を組み合わせた特殊仕様。もう1台は道南バス(室蘭市)で運用されていたがすでに廃車となり、現存するのは拓殖バスの車両のみ。

 1995年から関東バス(東京都)で「C2001号車」として運行されていた車両で、2011年に拓殖バスへ譲渡された。帯広・音更地区などで路線バスとして活躍。23年には、関東バスと拓殖バスのカラーを合わせた特別デザインに再塗装。併せて80分の1スケールの模型を発売し、ファンの人気を集めた。

 180号車は、現在も予備車両や運転士の研修用として利用されているが、運用開始から30年がたち、部品の確保などが困難になったため、今年度での運用終了が決まった。引退に合わせ、10月末まで180号車の模型(6600円)を再販売しており、拓殖バス本社や帯広駅前バスターミナル、オンラインショップで注文を受け付けている。

 ファンや地域からの要望を受け、車両は運用終了後も保存する方針だ。同社営業課の中村優太係長は「皆さまからの声に応えられるよう、具体的な方法を考えていきたい」と話す。

 降雪シーズンが訪れる前に、引退セレモニーを開きたいといい、乗車体験や撮影会などを計画。180号車を目当てに見学に訪れるファンも多いことから、将来的には観光資源化も視野に入れる。(月森七海)


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